(28日、第107回全国高校野球選手権静岡大会準決勝 聖隷クリストファー3―1静岡) 聖隷クリストファーの応援席では、…
(28日、第107回全国高校野球選手権静岡大会準決勝 聖隷クリストファー3―1静岡)
聖隷クリストファーの応援席では、昨夏の大会後に主将となった逢沢開生選手(3年)がメガホンを手に声援を送る姿があった。
5月の東海大会で右翼から送球した際、鈍い音を感じた。脱臼かと思ったが、左上腕骨を骨折していた。ギプスをつけて組み合わせ抽選会でくじを引き、開会式で昨夏の準優勝旗を返還した。だが、初戦までに復帰はかなわず、主将の役目を副主将の渋谷海友選手(3年)に託した。
「開会式のとき、試合でグラウンドに立ちたかったという思いがよぎったけれど……。主将が落ち込む姿は見せられない」。奮闘する仲間に声をかけ続け、優勝が決まると目を潤ませながら応援席の野球部員と肩をたたきあって喜んだ。
閉会式後、グラウンドで選手から優勝の楯を渡された。記念撮影に加わった逢沢選手は笑顔だった。(青山祥子)