全国高校総体(インターハイ=読売新聞共催)は27日、広島市のホットスタッフフィールド広島で陸上の男子400メートル障害…

 全国高校総体(インターハイ=読売新聞共催)は27日、広島市のホットスタッフフィールド広島で陸上の男子400メートル障害が行われ、後藤大樹(京都・洛南1年)が大会記録を0秒30更新する49秒84の大会新で優勝した。

 伸び盛りの1年生の勢いは、高校日本一を懸けたレースでさらに加速した。男子400メートル障害タイム決勝3組。前日の予選で51秒09の自己記録をマークしていた後藤は「もっといけるな」と手応えをつかんでいた。

 予選はハードル間のリズムを意識したが、「決勝になったらリズムなんて言っていられない」と序盤から飛ばした。ゴール前で家入俊太(福岡・東福岡3年)をかわし、自己記録を一気に1秒25短縮する49秒台。49秒98で2位の家入とそろって大会記録を塗り替える激戦を制し、大会新がわかると「親に記録で恩返しをしたかったので、達成感があふれた」と笑った。

 千葉県出身。昨夏は全日本中学選手権の110メートル障害を制した。名門の洛南で400メートル障害に挑み始めたばかりだが、世界選手権2大会銅メダリストの為末大が1996年にマークした高校記録49秒09の更新への期待が高まる。「将来的には高校記録を更新し、48秒台を出すことが目標」と後藤。かつて日本が世界で戦った種目に、底知れない新鋭が登場した。(大舘司)