(27日、第107回全国高校野球選手権神奈川大会決勝 横浜11―3東海大相模) 4点リードされた六回、東海大相模のエース…
(27日、第107回全国高校野球選手権神奈川大会決勝 横浜11―3東海大相模)
4点リードされた六回、東海大相模のエース、福田拓翔(3年)がマウンドに上がった。この回を3人で締め、小さくガッツポーズ。「仲間を信じて投げた」
東海大相模は昨夏、横浜を破って甲子園に出場した。準々決勝の関東第一戦では救援登板した。
敗戦後、宿舎に戻ると原俊介監督から「あの場面で(2年生の)お前に投げさせた意味を考えろ」と言われた。「投げたらチームを勝利に導けるピッチャーになる」。そんな思いで、この1年間を過ごしてきた。
最後の夏までの道のりは、決して順調ではなかった。3月上旬に右ひじを痛め、1カ月半ほどブルペンで投球練習ができなかった。復帰しても球速が戻らない。「自分が思っているボールから程遠く、『投げたくない』と思った」
今大会までの約3カ月間は原監督と二人三脚で過ごした。練習や日常生活の態度についても厳しく指摘された。「(自分への)期待やチームを変えてほしいとの先生の思いを感じ、充実した期間だった」
八回には4点を失ったが、九回は直球で押し切った。「自分の中ではベストピッチ。持っている力をすべて出し切れたから悔いはない」
スタンドにあいさつを終えると、原監督の肩に顔をうずめ、涙を流した。原監督は、「福田で点を取られたらしょうがない」と声を震わせた。(小林日和)