(27日、第107回全国高校野球選手権千葉大会決勝 市船橋8―7八千代松陰=延長10回タイブレーク) 「まだ、終わってね…
(27日、第107回全国高校野球選手権千葉大会決勝 市船橋8―7八千代松陰=延長10回タイブレーク)
「まだ、終わってねえぞ」。タイブレークで4点をリードした延長十回裏、八千代松陰の投手高橋優太(3年)は、ベンチから誰よりも大きな声で何度も叫んだ。
この回に入り、三上拓真(同)の制球が定まらなくなり、瞬く間に同点に追いつかれた。ようやく、満塁ながら2死までこぎつけた。
だが、三上が投げた外の直球は打ち返され、激闘に終止符が打たれた。最終回に入った際、「チームに油断はなかった」と主将の吉原僚汰(同)は言い切った。
試合は八千代松陰の理想通りの展開だった。序盤に2点リード、高橋優は五回途中で降板するまで強打の市船橋を2得点に封じた。「投球は悔いなくできた」
降板後も救援した石倉鈴之助(1年)が出塁すると、一塁コーチを買って出た。毎回、守備につく仲間たちを大きな声で励ました。
勝負は紙一重。春に続いて市船橋に1点及ばなかった。高橋優は「甲子園に行きたかった。負けたので、エースの責任」と敗戦を背負ってみせた。=ZOZO(小林誠一)