メキース代表の就任は、やはり角田にとって大きなものだった(C)Getty Images レッドブルの角田裕毅が現地時間…

メキース代表の就任は、やはり角田にとって大きなものだった(C)Getty Images

 レッドブルの角田裕毅が現地時間7月26日に行われた、第13戦ベルギーGP予選で7番番手のタイムを記録した。第5戦サウジアラビアGP以来のシングルグリッドからのスタートとなり、久々のポイント獲得に向け、大きな期待が寄せられている。

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 予選前に行われたスプリントで11位に終わった角田に対し、チームは新型フロアの導入を決断。グランプリ初日からのフリープラクティス、スプリントとは異なるパッケージで予選に臨んだ角田は、7戦ぶりのQ3進出を果たすと、1分41秒284のタイムをマーク。6位のジョージ・ラッセル(メルセデス)に0.024差に肉薄する快心の走りで7番手グリッドを獲得した。

 まさに角田にとって劇的な展開となったスパ・フランコルシャンでの予選。決勝を前に、日本人ドライバーの躍進を海外メディアでも大きく報じている。ポルトガルオンラインモータースポーツサイト『AutoGear』では、「レッドブルの大胆な賭けが、ベルギーGP予選でのユウキ・ツノダの見事な成功を後押し」と銘打ったトピックを配信。「ツノダへの最新フロア投入というリスクを冒した決断が功を奏した」などと報じている。

 トピックでは、予選4位に入ったチームメイトのマックス・フェルスタッペンとの差も「わずか0.3秒だった」と強調した上で、角田の予選結果について、「レッドブルのようなチームにとって7位という順位は決して目を引くものではないかもしれないが、最新アップデートをツノダに託したという判断には大きな意味がある。それは、グランプリ100戦目を迎えた若きドライバーに対する信頼の表れでもある」などと振り返った。

 また、今回よりチームを率いるローラン・メキース代表の存在にも触れ、「メキースとの再会がこの成功を彩る要素となった」と指摘。当初は使用する予定の無かった新フロア導入を決断したチーム首脳の対応を称え、「レッドブルのこの大胆な判断は、ツノダの予選パフォーマンスを引き上げただけでなく、日本人ドライバーにとって流れが変わり始めた可能性を示すものだった。決勝や次戦以降に向けて、ツノダの新たな自信とマシンの向上が、今シーズン後半の鍵を握るかもしれない」と綴っている。

 4列目スタートにより6戦ぶりのポイント獲得はもちろん、表彰台の可能性も膨らんでいる角田。伝統のサーキットでさらなるインパクトを残すことが出来るか。高い期待に包まれながら、シーズン後半戦最初のスタートを迎える。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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