(25日、第107回全国高校野球選手権西東京大会準々決勝 八王子8―6早大学院) 1点を追う五回表1死二、三塁。八王子の…

(25日、第107回全国高校野球選手権西東京大会準々決勝 八王子8―6早大学院)

 1点を追う五回表1死二、三塁。八王子の伊藤泰平(3年)は内角寄りに来た初球を振り抜いた。「相手はコントロールがいい。それを逆手に取って、ストライクゾーンに来たら打つ。初球からガンガンいってやろう、と。とにかく一本、という気持ちだった」。走者2人がかえる逆転の適時二塁打になった。

 試合前夜、ミーティングでみんなと誓った。「絶対に、勝とう」。このチームは、入学当初から仲が良かった。ただ、その仲が良さ故に、練習でだらけることも少なくなかった。

 このままじゃだめだ――。そこで、主将の新井唯斗と副主将の山内遼、井上将の3年生3人が、意識を変えようと、立ち上がった。その分、けんかも増えた。口を利かない時期もあった。「だんだん僕たちも心が動かされて。つらかったと思うけど、3人がチームを作ってくれた」。試合後、伊藤は言葉を詰まらせた。

 2017年以来8年ぶりの4強入り。3安打2打点の伊藤は言った。「みんなと一緒に、甲子園に行きたい。このチームで一試合でも長く、野球をやりたいから」=神宮(野田枝里子)