(26日、第107回全国高校野球選手権兵庫大会準決勝 報徳学園9―1神港学園) 「沢田!」。ベンチから声が飛ぶ。 二回…
(26日、第107回全国高校野球選手権兵庫大会準決勝 報徳学園9―1神港学園)
「沢田!」。ベンチから声が飛ぶ。
二回1死二、三塁。同点の場面で、沢田悠佑投手(2年)が打席に入った。構えようとすると、呼び止められた。
振り返ってベンチにいる監督をみると、サインが出し直された。「少し力が入っていた。少し間ができて気が楽になりました」
3球目にスクイズのサイン。「やべっ」。外角の直球をファウルにしてしまった。
「チームのためにできることをしたい。何とか食らいつきたかった」。直後の低めの変化球をすくい上げ、勝ち越しの右前安打にした。
春の県大会ではベンチを外れていた。投球フォームが崩れ、調子を落としていた。遠投などでフォームを修正し、今夏は背番号をもらった。
この日は先発して、6回1失点と好投した。「優勝には2年生の力が必要になると思う。絶対に決勝を制したい」。力強く誓った。(原晟也)