◇国内女子◇大東建託・いい部屋ネットレディス 3日目(26日)◇ザ・クイーンズヒルGC (福岡)◇6503yd(パー7…

寺岡沙弥香はしぶとく上位に迫った

◇国内女子◇大東建託・いい部屋ネットレディス 3日目(26日)◇ザ・クイーンズヒルGC (福岡)◇6503yd(パー72)

昨年一緒にプロテストを通過した同期でも、立っているステージが違うと今は思う。寺岡沙弥香は6月「ニチレイレディス」で優勝した3つ年下、19歳の入谷響を仰ぎ見て言った。「(同期の活躍は)刺激にはなるんですけど。もともとスタート位置が違うと思っていて。響ちゃんは飛ぶし、曲がらへん。パットが入るか、入らんかっていうゲームができる。スゴイなって感じなんです」とリスペクトの言葉をたくさん並べた。

2022年の「日本女子アマチュア選手権」優勝者は、3回目の挑戦でプロテストに受かった。QTランキング54位で参戦のルーキーイヤー。「ヨネックスレディス」で3位に入っても、目標はシード獲得で変わらない。3日目を終えて首位から3打差に16人がひしめく混戦で、トップと1打差の通算10アンダー3位につけても「とりあえず心穏やかにスタートしたいです」とうなずいた。

ずっとニコニコ

目下、ちょっとでも胸を張れそうな武器は「ショット力」。そして「最近はアプローチもちょっといい感じなのかな」と照れ笑いした。そしてすぐに「あとは泥臭さって言うんですか。私、割と渋いパーパットを入れるタイプの人なんで。ちょっと“昭和の人間っぽい”感じでやってます」と続けた。

平成14年(2002年)生まれの22歳は、確かにこの日も終盤にボギーをしぶとく回避。後半16番(パー3)のパーパットは「どっちに曲がるか分からなくて、腹をくくって真っすぐ打った」。18番はフォローの風を浴びながら、下りのスライスという「最悪…」というシチュエーションもしのいだ。

ゴルフは「根性も大事」ときっぱり

最近はゴルフ以外に「将棋にハマってます」と明かした。「私、先が読めないタイプで、イメージ力が皆無なんです。ラインも全然読まれへんし、ピンが見えない砲台グリーンを狙うのも苦手」。そこで、「頭、良くなるかな。賢くなれるかな。先読みしてイメージ力をつけようと思って」始めたのが将棋。スマホアプリに入れたゲームに思いのほか熱中している。

初優勝の景色を頭に描くのはもう少し先。「上位争いを何度もしている人が、優勝を狙っていくのが私のイメージ」。最終日のプレーはまず、これからへの糧にする。(福岡県糸島市/桂川洋一)