(25日、第107回全国高校野球選手権愛知大会準決勝 豊橋中央4―3愛工大名電) 豊橋中央が新たな歴史を刻んだ。九回表…

 (25日、第107回全国高校野球選手権愛知大会準決勝 豊橋中央4―3愛工大名電)

 豊橋中央が新たな歴史を刻んだ。九回表2死一、二塁とピンチを迎えたが、最後の打者を二塁ゴロに打ち取り初の決勝進出を成し遂げた。選手たちは喜びの涙を浮かべ、勝利の校歌を歌い上げた。

 ビッグプレーがチームに勇気をもたらした。七回の守り。1点差に迫られ、なお2死一、二塁。相手打者が放ったライナー性の打球は、遊撃手の花井成次選手(3年)の頭上に向かって飛んできた。「守備に自信がある。絶対跳んでいこうと思った」。左腕を伸ばし、懸命にジャンプ。白球はグラブに収まり、逆転を許さなかった。

 豊橋市のチームが決勝に進むのは第101回大会の桜丘以来6年ぶりだ。東三河地区からは1975年の国府を最後に、夏の甲子園へ代表校を送り出せていない。豊橋市育ちの花井選手は「いろんな人の期待があると思うけど、一つ一つ。しっかり目の前の相手を倒すことで甲子園への道が開く」と冷静だった。(鎌形祐花)