<第107回全国高校野球選手権大会西東京大会:国士舘4-3早稲田実>◇25日◇準々決勝◇明治神宮球場 国学院久我山に日大…
<第107回全国高校野球選手権大会西東京大会:国士舘4-3早稲田実>◇25日◇準々決勝◇明治神宮球場
国学院久我山に日大鶴ケ丘と、シード校を相次いで逆転で破ってきた国士舘が、3季連続で甲子園大会出場を目指す早稲田実までも逆転で破り、旋風を巻き起こしている。
国士舘は3日前の日大鶴ケ丘戦で151球を投げているエースの鎌村 曜平の完投は難しい。「誰を先発に起用するか考えていたところ、昨日の打撃練習でキレのいいボールを投げていた杉本で行こうと決めました」と言う、国士舘の箕野 豪監督の言葉にもあるように、国士舘は1年生の杉本 大維を先発させた。
杉本は1回、2回を無失点に抑える健闘をみせた。しかし3回表に早稲田実は7番・喜澤 駿太内野手(3年)の二塁打などで先制点を挙げ、さらに追加点を加える。国士舘は5回裏からはエースの鎌村が登板したが、早稲田実は3番で先発投手でもある中村心大投手(3年)の内野安打で1点を追加する。
けれども鎌村は、6回以降は得点を許さない。「多少、疲労はありました。でも、声を出して、気迫を出して投げました」と鎌村は言う。鎌村の投球はチームを鼓舞する。
早稲田実の先発・中村も3日前に118球を投げており、疲れが出てくる。7回表国士舘はこの回先頭の6番・鈴木 亮太内野手(2年)が右前安打で出塁したが、7番・高橋 幸助捕手(3年)の三ゴロで併殺になる。それでも後続の打者が2安打、1四球で出塁し満塁のチャンスとなったが、あと1本が出ない。
それでも8回表、国士舘は敵失と2四球で満塁のチャンスをつかみ、中村のワイルドピッチで1点を返す。さらに四球で満塁となったが、ここは中村が踏ん張る。しかし8回表だけで中村は28球を投げており、この試合の投球数が145球に達した。
9回表は中村に代わり中島 颯之介(3年)が登板する。国士舘は代打の石田 凪人外野手(2年)が敵失で出塁すると、2番・下立 蒼大内野手(3年)が中前安打で続く。そして3番・宮﨑 大宣内野手(3年)がセンターオーバーの三塁打を放ち2人が生還。土壇場で同点に追いついた。宮﨑はこの大会当たっておらず、この試合でも、4打席凡退に終わっていた。「打ったのは高めに浮いた真っ直ぐです。最後は気持ちで打ちました」と宮﨑は言う。ここで早稲田実は投手が小俣 颯汰(2年)に代わったが、国士舘の流れは止められず、4番・加藤 慈人外野手(3年)の左前安打で勝ち越した。「絶対勝つという気持ちで打ちました」と殊勲の加藤は言う。
国士舘はこれまでの4試合全てで先制されながら逆転した。特にシード校の国学院久我山、日大鶴ケ丘、早稲田実を下した試合は、劇的であった。この試合でも9回の攻撃が始まる前に、箕野監督は選手たちに「諦めないで、やっていこう」と声をかけた。国士舘の諦めない野球が奇跡を起こしている。