第107回全国高校野球選手権栃木大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)は25日、宇都宮市のエイジェックスタジアムで準決…

 第107回全国高校野球選手権栃木大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)は25日、宇都宮市のエイジェックスタジアムで準決勝2試合があった。作新学院は延長10回タイブレークで国学院栃木に競り勝ち、2年ぶりの決勝進出。青藍泰斗は宇都宮工を破って12年ぶりに決勝へ駒を進めた。決勝は27日に同球場で行われる。

 25日の試合結果は次のとおり。

 ▽準決勝 作新学院5―4国学院栃木(延長10回タイブレーク)、青藍泰斗6―0宇都宮工

 投打がかみ合った青藍泰斗が快勝した。

 相手の宇都宮工には、春の県大会準々決勝で1―2で敗れていた。左腕横山健(3年)の右打者への内角球に苦しんだという。

 そのときの反省を生かし、この日は横山から10安打を放って5点を奪った。3安打2打点の今里瑛斗(3年)は「(春の対戦では)無安打で悔しい思いをしたので、きょうは甘い球は振っていこうと思った。うまくミートできた」と話す。

 投手陣は2人の継投で無失点に抑えた。2番手で登板した鈴木俊世(3年)は「自信のある球を思い切り投げた」と誇った。準々決勝で140球を投げたエース永井竣也(3年)を登板させずにすんだ。

 35年ぶりの甲子園をめざす青山尚緯監督は「昨年は準決勝で敗れたので(決勝に進めて)素直にうれしい。決勝では全員の力を結集して勝ちたい」と意気込んだ。

     ◇

 国学院栃木は0―3で迎えた六回表、先頭の代打、渡部源貴(3年)が、作新学院のエース斎藤奨真(3年)の直球を左翼に打ち返し、二塁打。続けて代打に立った小針和真(3年)の適時打で1点を返した。「自信を持って3年生2人を代打に送った」と三浦純監督。勢い付いたチームは七回にも長短打などで3点を加え、一時逆転した。

 その裏に同点とされ、試合は延長タイブレークに。十回1死二、三塁の場面で、申告敬遠。満塁策で勝負に出たが、サヨナラの犠飛を打たれ、3年ぶりの甲子園という目標は最大のライバルに阻まれた。渡部は「悔しいが、作新相手にやりきれた」と声を振り絞った。