(25日、第107回全国高校野球選手権長崎大会準決勝 創成館2―0小浜) 「初回をしっかり抑えていれば……」 小浜の先発…

(25日、第107回全国高校野球選手権長崎大会準決勝 創成館2―0小浜)

 「初回をしっかり抑えていれば……」

 小浜の先発、荒木爽汰投手(2年)は試合後に悔し涙を流した。身長185センチの左腕。小浜の先発を託され、4年ぶりの4強入りに貢献してきた。準決勝には「強い相手だとわかっていた。できることを精いっぱいやる」と臨んだ。

 だが初回、創成館の2番打者の島田憲汰選手(3年)、3番打者の下川輝選手(同)の連続安打を浴び、4番打者の山下翔選手(同)のスクイズで、1点を失った。「立ち上がりに、少しボールが浮き、ヒットにされた。低めに集められていれば」

 その後は七回まで、創成館の強力打線に、追加点を許さなかった。だが八回表、先頭打者に四球で出塁を許し、ピンチに強い山本志朗投手(同)に交代。小浜はさらに1点を失い、創成館の森下翔太投手(同)に完封され、敗退した。

 荒木投手は中学時代、祖父、父、兄も指導を受け、小浜を1988年夏の甲子園に導き、一昨年死去した溝田澄夫・前監督に誘われて、小浜に入った。

 同校では26日、溝田・前監督の功績をたたえる記念碑が除幕される。荒木投手は「決勝進出を報告できず残念。でも、がんばりましたと胸を張ります。来年は甲子園をめざします」と話した。(上沢博之)