今年はトム・キムにとって、興味深くも予測不能なパター変更の一年となっている。PGAツアー3勝の23歳はマレット型、ウィ…

AT&Tペブルビーチ プロアマでパターをくわえるトム・キム(提供PGAツアー)

今年はトム・キムにとって、興味深くも予測不能なパター変更の一年となっている。PGAツアー3勝の23歳はマレット型、ウィングタイプのマレット型、ブレード型…と様々なデザインで、複数メーカーのパターを試してきた。

2025年初戦の1月「ソニーオープン」と「ザ・アメリカンエキスプレス」では2024年終盤からのスコッティキャメロン「ファントム9.2ツアー」プロトタイプパターを引き続き使用していた。しかし、2月初旬「AT&Tペブルビーチプロアマ」の頃には、チェーンリンクのミルドフェーステクノロジーが搭載された、スコッティキャメロン「スタジオスタイル」のブレードパターに切り替えた。

3月「ザ・プレーヤーズ選手権」でもスイッチし、ブロンズ仕上げでミルドフェースの搭載されたトライソール型のニューポートスタイルのヘッドを手にした。

ザ・プレーヤーズ選手権でのトム・キム(Getty Images)

そして、4月「バレロテキサスオープン」の頃、ある程度持続性の高いパターを見つけるに至った。クラウンにシルバー・ブラック・シルバーのカラーリングが施されたスコッティキャメロン「ファストバック1.5ツアー」プロトタイプである。その後「マスターズ」、「全米オープン」、「ジェネシス スコットランドオープン」を含む11大会でこのパターを使い続けた。

10大会以上使ったスコッティキャメロン ファストバック1.5ツアープロトタイプ(提供GolfWRX)

ところが、やはり落ち着かない。前週の「全英オープン」でロイヤルポートラッシュに姿を見せると、いろいろなメーカーのパターをテストし始め、最終的にはスコッティ・シェフラーが使用し、最近1年あまりで大成功を収めたテーラーメイド「スパイダーツアーX」の“X1”モデルを使用する決断を下した。

「全英オープン」で予選落ちを喫したキムは、今週の「3Mオープン」でまたパターのテストを行った。現在、フェデックスカップのランキング94位でツアーのシード権喪失の危機にある。

GolfWRX.comは彼のために特注で作られたマレット型のスコッティキャメロン「エクスペリメンタル3.2」“TK 1 PTYPE”パターを写真に収めたが、一方でクラウンに1本の白線が引かれたテーラーメイド「スパイダーツアー」パターをテストする姿も目撃されている。

特注のスコッティキャメロン エクスペリメンタル3.2“TK 1 PTYPE”パター(提供GolfWRX)

今やキムが今週どのパターを使うかが問題ではなく、次に何に乗り換えるかが焦点になっている。PGAツアーのストローク・ゲインド・パッティングは現在141位と低迷。答えを探し続ける彼がどのような答えにたどり着くか、要注目だ。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)