<全国高校野球選手権大会西東京大会:日大三11-1八王子実践(6回コールド)>◇24日◇準々決勝◇明治神宮野球場 日大三…

<全国高校野球選手権大会西東京大会:日大三11-1八王子実践(6回コールド)>◇24日◇準々決勝◇明治神宮野球場

 日大三は春季都大会の3回戦でも八王子実践と対戦し、その時は10―1の7回コールドで圧勝している。しかし春の結果はあまり当てにならない。「相手はリベンジで向かってくる。夏は何があるか分からない」と日大三の主将である本間 律輝外野手(3年)は気を引き締めて試合に臨んだ。

 しかしそんな懸念は、序盤で一気に解消された。1回表、日大三の先発、エースの近藤 優樹(3年)があっさり三者凡退で切り抜ける。近藤は3回まで1人の走者も出さなかった。「ストライク先行でいくことを意識しました」と近藤は言う。秋も春の投手陣の中心であったが、背番号1は、この大会が初めてだ。三木監督は、「大崩れしない」と、近藤の安定感に信頼を寄せる

 攻撃面では1回裏、主将で3番の本間の二塁打で1点を先制する。「打ったのは、真ん中のスライダーです」と本間は言う。本間の二塁打をきっかけ打線が爆発して1回裏に4点、2回裏にも2点を挙げ、3回裏には6番竹中 秀明捕手(3年)の本塁打などで3点を追加する。竹中の本塁打については「たまたまです」と三木監督は語るが、捕手としては「ピッチャーを引き立てながら、しっかりやっている」と高く評価している。

 大量リードもあり、4回表は連打を浴びて1点を失うが、近藤は大きく崩れることはない。日大三は5回裏、6回裏に1点ずつを追加し、11―1の6回コールドが成立した。

 近藤―竹中のバッテリーは安定感がある。内野手は昨夏を経験している松岡 翼(3年)を中心にまとまる。松岡は、昨夏はエラーをするとそれを引きずり、途中で交代させられたこともあったが、「昨年経験したことを活かし、最後まで気を抜かないで行きたい」と松岡は言う。精神的にもたくましくなって試合に臨む。そして外野手は主将の本間がしっかりまとめ、右翼手の松永 海斗(3年)の打撃も好調だ。日大三のここまで戦いは攻守にスキなしといったところだ。しかし、より高いレベルの相手との対戦になる準決勝以降に、その力がどこまで本物かの真価が問われることになる。