男子ゴルフの2007年ツアー日程に、国民的スターの名前が冠されたトーナメントが加わった。「長嶋茂雄INVITATION…

長嶋茂雄氏への思いを語った里見治セガサミー会長

男子ゴルフの2007年ツアー日程に、国民的スターの名前が冠されたトーナメントが加わった。「長嶋茂雄INVITATIONAL セガサミーカップ」。ゴルフに限らず、スポーツ界で大会名に異なるジャンルの人名が扱われることは異例だ。長嶋氏は大会名誉会長として同年から週末に来場。男子ゴルフ界に新風を吹き込んだ。

それから18年。ツアーから大会名が消えた一方、2025年は「長嶋茂雄 MEMORIAL セガサミー チャリティープロアマ大会」として開催されることになる。6月3日に長嶋氏が89歳で死去。昨年までツアーが行われた北海道のザ・ノースカントリーGCで24日(木)、男女プロゴルファーや著名人ら総勢120人がプレーした。

主催したセガサミーの里見治・代表取締役会長は、「今回もINVITATIONAL(招待)でやりたいと思っていましたが、残念ながら亡くなられたのでMEMORIAL(追悼)でやらせていただきました」と経緯を説明し、惜別の念を込めた。

来年以降の実施については未定だが気持ちは固まっている

「30数年前」に知人を介して長嶋氏と出会って以降、互いに好きなゴルフを通じて親交を深めた。2005年の男子ツアー新規トーナメント開催へ準備を進めていた里見会長が、ツアーのさらなる活性化に向けて期待を寄せたのが長嶋氏の存在だった。「長嶋さんがゴルフ界にも顔を出してテコ入れしてくれれば、ゴルフ界も盛り上がるんじゃないか」

長嶋氏は当時、2004年8月に控えた「アテネ五輪」の野球・日本代表監督だった。大役を終えたあとの05年の第1回大会から「長嶋茂雄INVITATIONAL」として開催する内諾を得ていたが、04年3月に脳梗塞を患い代表監督から外れることになる。長嶋氏は4年後の「北京五輪」を目指して必死にリハビリに励んだが、望みが絶たれたことで、07年の第3回大会で里見会長の願いが実現することになった。

「以前までは毎年(会場に)来ていただいて、その時は(週末の)2日間いつも一緒で。ここで楽しかったことは本当にたくさんあった」とほほを緩める一方、「長嶋さんの名前を汚すのはまずいと、すごく感じながらやってきたつもりです」とも回顧する。最高のコースコンディションの維持を含め、常に大会のブラッシュアップを心掛けてきた。

今後も大会の継続開催を目指す

「トーナメントでやるのか、プロアマでやるのかは別として、できれば今後も『長嶋茂雄 MEMORIAL』という形でやらせていただきたいと思っています」。ゴルフ界を盛り上げる道をともに歩めなくなった今も、里見会長が大会に懸ける思いは変わらない。(北海道千歳市/塚田達也)

<放送日時>
■日時/8月16日(土)16:00-16:54
■放送局/HBC(北海道ローカル)、BS-TBS(全国放送)