デュプランティエは奪三振もリーグ1位と安定したパフォーマンスを示している(C)産経新聞社 プロ野球はオールスターブレイク…

デュプランティエは奪三振もリーグ1位と安定したパフォーマンスを示している(C)産経新聞社

 プロ野球はオールスターブレイクを経て、7月26日からレギュラーシーズンが再開される。優勝を目指すチーム、CS進出を狙うチームなど、それぞれの目標が明確になる中、外国人選手の働きはこれまで以上に重要になるだろう。

 そこで、各チームの外国人選手について、前半戦のパフォーマンスをまとめていきたい。本稿はセ・リーグ編だ。

【動画】まさに「消える魔球」 阪神デュプランティエの奪三振シーン

■前半戦の奪三振王・デュプランティエ
 セ・リーグを独走する阪神は、ジョン・デュプランティエが存在感を示している。
 
 今季から加入した右腕は先発ローテの一角に定着。14試合に先発し6勝3敗、防御率1.37と好成績を出している。2度の完封勝利をマークし、109奪三振はリーグトップの数字。規定投球回未満ながら奪三振率は驚異の11.45となっている。ゴーグルがトレードマークの「虎のドクターK」は後半戦も他球団の脅威となりそうだ。

 また、阪神は勝負の後半戦を前にグラント・ハートウィグ(前メッツ3A)とラファエル・ドリス(四国アイランドリーグ・高知)を獲得。ブルペン陣をさらに分厚くし、優勝まで駆け抜ける覚悟だ。ドリスは6年ぶりのタテジマ復帰でどんな投球を見せるだろうか。

 DeNAは出戻りのトレバー・バウアーが17登板で防御率4.17と振るわず。それでも来日2年目のアンドレ・ジャクソンとアンソニー・ケイが、先発の柱として奮闘している。ともに150キロ台中盤の快速球を武器に、ジャクソンは8勝、ケイは5勝ながら防御率1.63をマーク。リリーフ右腕のローワン・ウィックも含め、外国人投手が重要なピースとなっている。

 野手陣はタイラー・オースティンが故障渦に見舞われた関係で、昨季在籍したマイク・フォードを急遽呼び戻し、中日で9年間プレーしたダヤン・ビシエドも獲得。ともに一塁手だが、左打ちのフォード、右打者かつ「日本人扱い」のビシエドと、使い分けはできそうだ。

■巨人入りのR・マルティネスは記録樹立
 巨人は当代きってのクローザー、ライデル・マルティネスを総額50億円規模の契約で獲得。開幕から不動の抑えを務め、セ・リーグ記録に並ぶ開幕から31試合連続無失点をマーク。中日から移籍しても存在感の大きさは変わらないようだ。

 その他では来日3年目のフォスター・グリフィンが規定未満ながら6勝、防御率0.75を記録。カイル・ケラー、アルベルト・バルドナードもブルペン陣の一角に名を連ねる。

 野手では今季より加入のトレイ・キャベッジが、MLB仕込みの打撃とハッスルプレーで盛り上げる。プレーにやや粗い部分が見られるため、後半戦にどう変身するか。NPB初のチェコ人選手であるマレク・フルプも支配下登録を受けたが、一軍合流早々に左有鉤骨鉤骨折の怪我を負い、無念の離脱を余儀なくされている。

 中日は先発のカイル・マラー、救援のジュニオル・マルテ、長距離砲のジェイソン・ボスラーと、今季加入の外国人選手が戦力になっている。

 マラーは初勝利こそ5月29日と遅かったが、そこから3勝。ローテの一角を担っている。マルテは抑え候補という当初の目論見とは異なるものの、チーム3位の13ホールドポイントを記録。ボスラーは7月の月間打率.318、3本塁打13打点と中軸の役割を果たし、好調なチームの原動力に。後半戦の爆発に期待だ。

■広島打線をけん引するファビアン
 広島は今季加入のサンドロ・ファビアンが開幕から好調。一時は首位打者に立つなど、リーグ6位の打率.284とシュアな打撃を見せ、本塁打(10本)と打点(44)でも上位に名を連ねる。もう一人の大砲、エレフリス・モンテロも長打を連発すれば、上位進出も夢じゃない。

 投手では来日2年目のテイラー・ハーンがブルペンに欠かせない存在に。左のスリークォーターから繰り出す剛速球で、中継ぎ・抑えとフル回転を見せている。

 ヤクルトは投手陣の層を厚くするべく、マイク・バウマン、ピーター・ランバート、ペドロ・アビラを獲得するも、いずれも大活躍とまではいかず。最下位に沈むチームの底上げには繋げられていない。

 一方で、ホセ・オスナとカルロス・サンタナの両野手は健在。特にオスナはチームで唯一の全試合出場を果たしており、村上宗隆が不在の四番を打ち続けている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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