◇米国女子◇ISPS Handa スコットランド女子オープン 初日(24日)◇ダンドナルドリンクス (スコットランド)…
◇米国女子◇ISPS Handa スコットランド女子オープン 初日(24日)◇ダンドナルドリンクス (スコットランド)◇6538yd(パー72)
「いままでは、失敗を怒りに変えてプレー出来ていたけど、最近は沈みに沈んでいた感じなので」。渋野日向子はここまで4試合連続で予選落ち、気力もわいてこなかった。「どっかで頑張らないと、沈んでいく一方だったから」。初日を6バーディ、1ボギー1ダブルボギーの3アンダー「69」で終えた今週は、再浮上のきっかけがつかめそうだ。
理想のドローボールを求めて、開幕前の火曜、水曜と9ホールのラウンド後に何時間も練習場で球を打った。「あ、こういう感じかも」と感触を得たのは水曜日。「これが試合で出来ればっていうのは、見つけられた状態でスタートしました」と朝一のティイングエリアに立った時のフィーリングは悪くなかった。
「不安の中で回っていましたけど、不安に勝つしかない」と強気のショットを心がけた。この日のフェアウェイキープ率は71.42%(10/14)、パーオン率77.77%(14/18)と感触の良さは数字にも表れた。風が強まり始めた午後2時21分に10番からティオフすると、4ホールは堅実にパーを重ねて14番(パー5)でバーディを先行させた。1アンダーで入った後半1番は、2打目がバンカーにつかまるなどしてダブルボギーを叩いたが、「また、チャンスに付ければ良い」。そう切り替えられたのは自信が戻りつつあるからだ。
めげずに3番(パー5)でバーディを奪うと、5番(パー5)、6番(パー3)と2~3mのチャンスを作って連続バーディ。最終9番もフェアウェイから3m弱に乗せてバーディで締めた。「ここ何試合かよりかは、すごく振りやすい、自分らしいボールが飛んでいた。これが続くと良いなと思います」と納得の18ホールだった。
開幕前に「めっちゃ弱音ですけど、4日間戦えればいいかな、というくらい」と不安げだった状態から一歩前進。「ちょっとずつ、自信が戻っているって思いたいですけど…楽しみ。最近では、一番楽しみ」とかみしめるように笑顔を見せた。
初日60台は今季米ツアー15試合(ダブルス戦は除く)で初めて。「ちょっとでも良い感覚で18ホールを回れたので、寝て忘れないようにしたいです」。次週に控える「AIG女子オープン(全英女子)」に向けて、好スタートを切った。(スコットランド・アーバイン/谷口愛純)