(24日、第107回全国高校野球選手権大阪大会準々決勝 履正社7―0阪南大=8回コールド) 「一緒に、甲子園をめざそう」…
(24日、第107回全国高校野球選手権大阪大会準々決勝 履正社7―0阪南大=8回コールド)
「一緒に、甲子園をめざそう」と誓い合った2人。阪南大の二塁手、阿南翔英選手(3年)と、遊撃手の奥本兼史選手(3年)は小学2年生からずっと同じ野球チームでプレーしてきた。
一昨年の優勝校、履正社を相手に六回まで0―0。だが、七、八回に計7点を失ってコールド負けの危機が訪れた。
打順は奥本選手が3番で、阿南選手が4番。八回裏、2死一塁で打席に入った奥本選手は「絶対に阿南につなぐ」と、2球目をたたいたが、遊ゴロに倒れた。
試合後、阿南選手は「悔しいけど、あっぱれ」と、すっきりとした表情で相手をたたえた。ただ、奥本選手と過ごした11年間について聞かれると、言葉に詰まり始めた。「最後の夏、二遊間を一緒に守って終われて、よかった」。そう言った後、涙とともに絞り出した。「まだまだ一緒にやりたかった」。奥本選手は「阿南に一番お世話になってきた。ありがとうと伝えたい」と話した。(渡辺萌々香)