「ミスター」と呼ばれた国民的スターの全盛期を知らない石川遼にとっても、ゴルフツアーで縁を持つ機会に恵まれた長嶋茂雄氏(…
「ミスター」と呼ばれた国民的スターの全盛期を知らない石川遼にとっても、ゴルフツアーで縁を持つ機会に恵まれた長嶋茂雄氏(享年89歳/プロ野球・読売巨人軍終身名誉監督)は大きな存在だった。「長嶋さんというブランドやイメージが、何十年にもわたって野球界に受け継がれている。野球界、スポーツ界にとどまらず社会に対しても大きな影響もあったと思う。そういった方と直接お会いできたことは貴重な経験だった」と、思いを語った。
2007年から長嶋氏が大会名誉会長として携わった国内男子ツアー「長嶋茂雄招待 セガサミーカップ」で2勝(14年、19年)を挙げ、14年は表彰式に出席した長嶋氏から優勝カップを受け取った。その舞台となった北海道のザ・ノースカントリーGCで24日、6月3日に死去した長嶋茂雄氏を追悼する「長嶋茂雄 MEMORIAL セガサミー チャリティープロアマ大会」が行われた。石川も参加し、総勢120人の男女プロゴルファー、著名人とともに長嶋氏をしのんだ。
「握手していただいたときのパワーを、すごく覚えている」と言うのは初出場した08年大会のこと。16歳だった石川は長嶋氏の力強いグリップを鮮明に覚えている。長嶋氏は04年に脳梗塞を患った影響で右半身に麻痺が残る状態だった。「左手での握手だったんですけど、その握力にびっくりした」と振り返る。
最終日の恒例だった18番グリーン脇テントでの長嶋氏の出迎えも、何度も受けた。大会期間中にカートでコースを回る長嶋氏に遭遇し、驚きながらもプレー中にあいさつと握手を交わしたこともある。「長嶋さんとの握手だったり、力強い言葉をかけてもらったり。これから先、自分がすごい人と会えていたということを、もっと理解することになると思う。そういった時間が、自分にとって宝だなと思います」。初出場から17年。『招待』から『MEMORIAL』に変わった長嶋氏の名前を冠した大会で、33歳になった石川はしみじみとかけがえのない思い出を温めた。(北海道千歳市/塚田達也)
<放送日時>
■日時/8月16日(土)16:00-16:54
■放送局/HBC(北海道ローカル)、BS-TBS(全国放送)