<2025年全国高校野球選手権大会東東京大会:関東第一10-1江戸川(7回コールド)>◇23日◇準々決勝◇明治神宮野球場

 ともに学校の所在地は江戸川区松島というご近所対決。昨年の甲子園大会で準優勝の関東第一は、新チームになって秋は3回戦で敗れ、春は1回戦で敗れ、今大会はノーシード。例年公式戦を戦いながらチームを作ってきた関東第一としては、実戦の経験不足は否めない。しかもエースの石田 暖瀬(3年)は、春は故障で投げていなかった。

 石田はこの試合に先発。5回を投げ、被安打5、四死球1、失点・自責点1という内容だった。米澤貴光監督も、石田本人も「調子は良くなかった」と言う。それでも、エースがしっかり試合を作ったのは、今後の準決勝、決勝の戦いに向け、好感触といったところではないか。

 攻撃面では、昨夏の準優勝メンバーである主将の越後 駿祐内野手(3年)は、4回戦、5回戦と安打がない。同じく準優勝メンバーである坂本 慎太郎外野手(3年)は、投手との二刀流で大活躍しているだけに、復活は重要な意味を持つ。試合と試合の間の日の練習では、米澤監督らから、バスターの指導を受けたという。ボールをしっかり引き付けて打つ練習だ。

 この試合では先制打となる内野安打に右前安打、さらにはレフトへ二塁打と当たりが戻ってきた。「今日だけは良かったです」と越後は言う。

 1回裏に5点を挙げた関東第一は、2回と3回は、1回途中から登板した江戸川のエース・石橋 諒樹(3年)から得点を奪えない。5回戦の安田学園戦でも、2回裏に6点を入れたものの、その後は安田学園のエース・稲葉 颯来(3年)から得点を奪えなかった。「点を取るとホッとしてしまうのが、課題です」と米澤監督は言う。それでも、この試合では、4回裏に6人連続安打などで4点、5回裏にも代打・井口 瑛太内野手(2年)の二塁打などで1点を挙げた。6回、7回は石田、坂本に次ぐ3番手の投手として期待される松澤 琉真(3年)も好投。左腕でサイド気味の変則で投げる松澤は、面白い存在になる。捕手は定まらず林 大耀(3年)と中濱 一葵(3年)の併用で、米澤監督は、「2人で1人です」と言う。

 試合は10―1の7回コールドで関東第一が江戸川を破った。これでシード校は全て姿を消した。近年東東京の高校野球をリードしてきた帝京、関東第一、二松学舎大付のうち、残るは関東第一だけになった。関東第一は東東京大会の優勝争いの最有力候補であることは確かだが。ここから先の戦いは何が起こるか分からない。準決勝は実践学園との対戦になる。