(23日、第107回全国高校野球選手権茨城大会準々決勝、霞ケ浦9―3つくば秀英) 昨夏と昨秋の決勝と同じカード。並々な…
(23日、第107回全国高校野球選手権茨城大会準々決勝、霞ケ浦9―3つくば秀英)
昨夏と昨秋の決勝と同じカード。並々ならぬ闘志でぶつかった。
霞ケ浦に3点リードされた六回裏。つくば秀英の先頭打者の知久(ちく)燿(ひかる)(3年)は、外角低めの直球を振り抜いた。直後は「アウトかな」と思ったが、右翼を抜け、三塁へ滑り込んだ。「流れを呼び込める」
昨夏の決勝は3―9で敗れ、甲子園を逃した。昨秋の決勝は5―2で勝利したものの、視線の先はこの夏だった。
昨夏も昨秋も先発で出場した。それぞれ4打数2安打、5打数2安打と結果を残したが、さらにレベルアップを目指した。
冬の間、食事に気をつかい、6キロ増量。ベンチプレスは80キロから90キロを上げられるように。そして、迎えた夏。また戦うことが決まった。
知久いわく、「倒さなければ甲子園に行けない相手」だ。意識せざるをえなかった。
試合直前、桜井健(すこや)監督は選手たちの緊張を感じた。だから、緊張をほぐそうとし、声をかけた。「この夏休み、バーベキューしたい、海行きたいと思っているかもしれないが、おれとずっと野球をやるぞ」。選手たちの表情が和らいだ。
この日、八回裏の打席では、初球の内角高めの変化球で遊飛に打ち取られた。結局、昨夏と同じスコアで敗れた。
試合後、「相手が上だった。悔いはなく、やりきりました」。霞ケ浦について尋ねると「何度も戦った相手でリスペクトしている。甲子園に行ってほしい」と話した。
大学でも野球を続けるつもりだ。桜井監督が「知久は私の中で茨城一のバッター」と言えば、知久は「そうなってみせます」。夏は終わったが、新たな目標が見つかった。(後藤隆之)