(23日、第107回全国高校野球選手権栃木大会準々決勝 作新学院11―1幸福の科学学園=5回コールド) 16大会連続で…
(23日、第107回全国高校野球選手権栃木大会準々決勝 作新学院11―1幸福の科学学園=5回コールド)
16大会連続で準々決勝に進んだ作新学院の伝統の力が、初めて進出した幸福の科学学園の勢いを止めた。
違いを生んだのが、わずかなすきも逃さない作新学院の集中力だった。安打で出塁するとすぐに次の塁を狙う意識がチーム全体で徹底されており、五回途中までで6盗塁を決めた。
四回には満塁で走者一掃の適時三塁打を放った土井雄一郎(3年)が、外野からの返球の間に一気に本塁を陥れた。「内野手がよそ見をしていた」。その一瞬を見逃さない意識の高さが大量点につながった。
守りにもすきがなかった。先発の斎藤奨真(3年)は「3、4番に力のある打者がいる。その前に走者を出さない気持ちで投げた」。その言葉通りの投球で、4番打者には走者を置かない状態で2安打を許したが、五回途中まで1失点に抑えた。
これで3試合連続のコールド勝ち。それでも佐藤充彦監督は「絶対に勝てる確信なんて高校野球にはない」と気を緩めることはない。主将の葭葉慶治(3年)も「自分たちがやるべきことをやっていけば、結果はおのずとついてくると思う」と気合を入れた。
全国の地方大会では優勝候補の敗退も目立っているが、作新学院には今のところ、ほころびは見えない。(津布楽洋一)