第107回全国高校野球選手権滋賀大会は24日、マイネットスタジアム皇子山(大津市)で準決勝2試合がある。4強の滋賀学園…

 第107回全国高校野球選手権滋賀大会は24日、マイネットスタジアム皇子山(大津市)で準決勝2試合がある。4強の滋賀学園、近江、綾羽、八日市のこれまでの戦いぶりやチームの特徴を紹介する。(仲程雄平)

■滋賀学園 公式戦23連勝中

 滋賀学園は昨春から県内の公式戦23連勝中。2連覇を狙う今大会は、高島に10―0、膳所に10―0、比叡山に7―3で勝ってきた。攻守で頭一つ抜けており、隙も少ない。

 最大の強みは、長崎蓮汰投手(3年)と土田悠貴投手(同)のダブルエースの存在だ。ともに最速140キロ超の右腕で、甲子園のマウンドを経験した「実績」が大きい。今大会は長崎投手が10回、土田投手が5回を投げて無失点。バックも堅い守りでもり立てる。

 援護する打線も力強い。攻撃の中心を担ってきた4番の吉森爽心選手(2年)は今大会も好調。藤本聖人主将(3年)や秋満大知選手(同)も当たっている。

■近江 伝統の堅守も健在

 春に小森博之さんが監督、大林幸士郎選手(3年)が主将になった「新生・近江」は、2年ぶりの優勝をめざす。

 今大会は守山に8―0、水口東に13―6、立命館守山に6―3で勝利。一戦一戦、試行錯誤しながら戦っている感がある。

 今大会で正捕手と4番を任された大林主将は、「扇の要」として存在感を増し、打者としても打率5割7分1厘と好調だ。

 遊撃手の山中悠斗選手(同)を中心とした、伝統の堅守も健在。打線は石原宗汰選手(同)と箕浦太士選手(2年)が、打率6割を超えている。

 カギを握るのが投手陣。柱はエース大平貴一朗投手(3年)で、準々決勝で救援し好投した。

■綾羽 チーム打率は4強トップ

 初の甲子園をめざす綾羽。今大会は甲西に21―3、水口に8―1、伊香に6―3で勝って、2年連続7回目の4強入り。打線が好調で、チーム打率4割5分は4強でトップだ。

 そんな打線の中でも、4番の山本迅一郎選手(3年)が目を引く。今大会3試合で本塁打2本、打率6割6分7厘と大当たり。山下遥陽選手(同)も打率は同じで、川端一透選手(同)も6割を超える。1番の北川陽聖主将(同)は俊足の好打者だ。

 タイプの異なる投手を擁しているのも強み。伊香との準々決勝では、左腕の米田良生有投手(2年)、左腕の藤田陸空投手(3年)、右腕の安井悠人投手(同)でつないで相手打線を抑えた。

■八日市 52年ぶりの決勝進出狙う

 23年ぶりの準決勝進出を果たした、4強唯一の公立・八日市。実に52年ぶりの決勝進出を狙う。

 今大会は守山北に8―3、大津商に8―1、草津東に4―0で勝利。準々決勝では、注目の有力校・八幡商を9―6で破った。

 「ベスト8が目標だったから、失うものは何もない。全力でぶつかるだけ」と種村颯斗主将(3年)。チームは足やバントを駆使して攻め立てる。今大会4試合の盗塁数は10、犠打数は19。引っ張るのが1番打者の種村主将で、50メートル走5・8秒の「韋駄天(いだてん)」だ。

 守備は4強で唯一の無失策。投手陣の柱はエースの谷川瑠投手(3年)で、今大会4試合全てに登板している。