<全国高校野球選手権静岡大会:聖隷クリストファー8―0市沼津(7回コールドゲーム)>◇22日◇4回戦◇浜松球場 昨夏の準…
<全国高校野球選手権静岡大会:聖隷クリストファー8―0市沼津(7回コールドゲーム)>◇22日◇4回戦◇浜松球場
昨夏の準優勝校で、今春の県大会を制し第1シードとなっている聖隷クリストファー。今大会は優勝候補の筆頭に挙げる声も多い。これまで、甲子園に届きそうでなかなか届かなかった。そんな、先輩たちの悔しさも背負って、今大会に挑んでいる。ここまでは、シード校として、順調に勝ち上がってきている。
市沼津はかつて、1957(昭和32)年春と、1991(平成3)年夏に甲子園出場の実績がある。ただ、近年はもう一つ上位に残り切れていない。市沼津が第1シード校に挑むという形になったこの試合、どういう形であれ市沼津が先制すると面白くなると思えた。シートノックなどでは、市沼津もきっちりとプレーをこなしているという印象があったからである。
しかし、初回に聖隷クリストファーが頼れる4番の渡部 哉斗選手(3年)の左越二塁打で先制。渡部選手は4回にも先頭で三塁打を放つと、続く谷口 理一選手(3年)の中前打で生還する。こうして、聖隷クリストファーは、中軸が期待通りに活躍して、5回、6回には3点ずつ得点を重ねていく。
市沼津の山下貴大監督は、何とか相手の攻撃の勢いを止めようと、先発の和田 昊大投手(2年)から、左腕の井原 暖陽投手(2年)、さらには渡邊 智洋投手(3年)を送り出して、目先を変えていこうと試みたが及ばなかった。
結局、聖隷クリストファーは渡部選手が3本の長打を放つなど、トータル13安打で8点を奪った。そして、春の県大会優勝投手の背番号10・上田 一心投手(3年)が、6イニングを3安打無失点に抑え、さらに1番をつけた高部 陸投手(2年)が1イニングを死球こそ与えてしまったものの、2三振でしっかりと締めた。
やはり、優勝候補の第1シード校らしい戦い方だったと言えよう。
しかし、ベテラン上村敏正監督は、必ずしも満足はしていない様子だった。
昨夏と今春の実績については、「自信にもなるし、周囲の期待も大きくなると思う。そして。そのプレッシャーを感じながら、受け身にならないで、いい緊張を持ってやっていって欲しい」と、期待を込めていた。