パ・リーグ首位を走る日本ハム・新庄監督にも高い注目が集まっている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext …

パ・リーグ首位を走る日本ハム・新庄監督にも高い注目が集まっている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 前半戦を圧巻の貯金「21」で終了した日本ハム。

 就任4年目となる新庄剛志監督率いるチームは先発陣が「19」完投、打線もチーム本塁打が「85」と、ともに両リーグトップと投打において骨太のチーム作りを進めている。

【動画】日本ハムが鮮やかに2ランスクイズを決めたオリックス戦のシーン【出典:パーソル パ・リーグTV】

 打線ではリーグ単独トップのフランミル・レイエスが20本塁打、万波中正が16本塁打、水谷瞬が9本塁打、清宮幸太郎が8本塁打、野村佑希が7本塁打と続く。

 先発陣ではチームトップの10勝をマークする伊藤大海、7勝の加藤貴之、ともに6勝の北山亘基、達孝太、4勝の山崎福也、金村尚真、3勝の細野晴希と続いていく。

 さらにこの布陣にドラフト1位の大物ルーキー柴田獅子も球宴明けのロッテ戦で先発予定ということが伝えられている。

 次から次へと出てくる新戦力、“新庄マジック”の行方に多くの人々は魅せられているが、そこには水面下の努力があるとされる。

 7月21日に放送された「スポーツ酒場 語り亭」(『NHK-BS』)では前半戦の戦いを振り返る中、出演した日本ハムOBで球団のスペシャル・アドバイザーでもある田中賢介氏は前半戦躍進した日本ハムを率いる新庄監督に関して「1番大前提にあるのは、ファンのために野球をする それがど真ん中にある」と、ファンファーストを貫いているとした。

 さらに知られざる、指揮官としての素顔にも言及。

 「一見軽く見えますけど、すっごい勉強してます」ときっぱり。具体的には対戦球団やファームの試合などもチェックするなど、すべての情報収集を怠らず「そのあたりはすごいなと」舌を巻く。

 実際に新庄監督は自身のSNSでもファームの選手にコメントするだけにあきたらず、ときには他球団選手にも言及するなど、広い視野で様々な方面に目を配っている様子が伝えられている。

 さらに目を向けたのは選手の背中を押す采配にもあった。

 今季は5月13日のオリックス戦(エスコンF)、5月27日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)でそれぞれ、2ランスクイズを見せた。

 13日のオリックス戦では難敵・九里亜蓮に対し、2点リードの7回一死満塁の場面で五十幡亮太が2球目に敢行。捕球した九里は本塁へトスを試みるが、結局投げられずに三走の万波中正が本塁を陥れる。そして九里が一塁へ送球した瞬間に二走の水野達稀も本塁へスタートを切り、2人が生還。バントを行った五十幡も二塁まで到達と相手のスキを突く鮮やかな作戦となった。

 好投手相手とあってベンチワークで動かしてきたが、この作戦に関して田中氏は「監督は躊躇するんですよ 2ランスクイズ やり切る勇気は新庄さんしかないなって」と奇襲ともいわれる作戦はときに批判を集める場合もあるとあって、決断する勇気をたたえる。

 この点にはともに番組に出演した五十嵐亮太氏も「スクイズは監督の責任 駄目だったら責任取る、(ナインに)やってこいというのがめちゃくちゃかっこいい」と激賞した。

 その新庄監督は23日から2日間の日程で行われる「マイナビオールスターゲーム 2025」(23日=京セラ、24日=横浜)では全パの指揮を執るソフトバンク・小久保裕紀監督を支えるコーチの役目を務める。

 球界の真夏の祭典で元祖「お祭り男」がどんな仕掛けを見せてくれるのか。こちらも楽しみにしたいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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