(22日、第107回全国高校野球選手権高知大会準々決勝 高知東工1―4高知中央) 五回裏、連続四球を出して無死満塁のピン…

(22日、第107回全国高校野球選手権高知大会準々決勝 高知東工1―4高知中央)

 五回裏、連続四球を出して無死満塁のピンチを迎えた。高知東工のエース西村恒汰投手(3年)は、相手が狙ってくるだろうと思って、それまで投げるのを控えていたストレートで勝負することにした。「何もせずに悔しがりたくない。ギアを入れた」

 続く3人の打者をいずれも打たせて取り、そこから守備のリズムも戻った。以降は最後まで三塁を踏ませなかった。

 だが、打線は散発3安打。六回に相手の失策に乗じて1点を奪ったが、届かなかった。

 部員がちょうど20人で、全員がレギュラーの高知東工。西村投手は新チーム発足後、大半の試合で完投してきた。

 松山侑大主将(3年)は「最後までしっかり投げてくれた。西村が4点取られたら、しょうがない」。西村投手も「やれることはやりきったから、悔いはない。これまで、みんなと野球ができて本当に楽しかった」と振り返った。(原篤司)