(22日、第107回全国高校野球選手権千葉大会5回戦 四街道2―1木更津総合) 昨夏、甲子園の大舞台で八回から継投し、自…
(22日、第107回全国高校野球選手権千葉大会5回戦 四街道2―1木更津総合)
昨夏、甲子園の大舞台で八回から継投し、自己最速を更新する148キロを投げた。再びあのマウンドを目指した木更津総合の川端勝利(3年)の夏が終わった。
今は社会人野球でプレーする兄の代はコロナ禍で選手権大会が中止。昨年は甲子園出場を果たしたが、「先輩たちに連れて行ってもらった」。今年は自分たちの力で行くつもりだった。
冬には、砂浜をほぼ毎日1時間走り、左右のポール間の走り込みではチームメートとタイムを競い合った。それでも夏の大会目前の6月上旬、練習試合で結果が出ない。
そんな時、五島卓道監督に言われた。「ピッチャーは強気が最大の財産」。硬かった川端の表情が変わった。
この日、1点差で迎えた九回表1死二塁の場面、川端は軽く跳んで体の力を抜き、はにかんだ。「厳しい時こそ楽しんで強い気持ちで挑もう」
続く打者にも安打を許したが、最後は四街道の藤代一颯(同)をカットボールで抑えた。笑顔でベンチに戻り、仲間とハイタッチした。「後は任せた」
だがあと1点が遠かった。「流れを完全に持ってくることができず、悔いがたくさん残る試合だった」=ぴーちゃん(芹沢みなほ)