Jリーガーが代表メンバーの「E-1選手権」は、日本の優勝で幕を閉じた。そして、その活躍はJリーグへと興味を移行させる。…

 Jリーガーが代表メンバーの「E-1選手権」は、日本の優勝で幕を閉じた。そして、その活躍はJリーグへと興味を移行させる。例年以上の大混戦となっているJリーグの「これまで」と「今後」について、ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が激論を交わす!

■川崎颯太「ドイツ行き」の影響

――京都サンガF.C.が、一時の勢いではなく、上に居続けられる要因は何でしょうか。

後藤「そもそも良い選手がけっこういるよね。チョウ・キジェ監督のチームだから、頑張ることは当然として、そのうえで1人で打開できる選手がそこそこいる。だから、あの順位にいてもおかしくないチームなのかなと思うよ」

大住「原大智もすごく良くなったよね」

後藤「彼にとってウィングで起用されるのは、初めてのことなんじゃない?」

大住「あのサイズがあるから、誰もが真ん中に置きたいと思うだろうけど、走力があることが今のポジションで活きているよね」

後藤「長身の選手はヘディングだけだと誰もがつい思いがちだけど、原はけっこうテクニカルな選手でもある。高校生くらいまでは小柄で、それから急に背が伸びたらしいよ。だから、体が小さかった頃の感覚も残っているんだろうね」

大住「でも、川崎颯太がドイツに行ってしまって、どうなるんだろうという感じはするよね。海外に羽ばたいていくのは、しょうがないことではあると思うけど」

後藤「しょうがないで済ませていいかは疑問だね。移籍金がいくら以上じゃないと出せないとか、5大リーグ以外は行っちゃいけないとか、縛りがあってもいい」

大住「そんな縛りをつくると、ボスマン・ルールができたときみたいに裁判沙汰になっちゃうよ」

■ACL出場「4チーム」を待つ日程

――首位の柏レイソルから4位の鹿島アントラーズまで、勝点3差。この混戦は続くのでしょうか。

後藤「どこかが抜け出すとは思えないなあ」

大住「本当に力があるのはヴィッセル神戸とか鹿島アントラーズ、サンフレッチェ広島川崎フロンターレくらいじゃないかと思うんだよね。でも、いつも話しているように、秋になるとACLが入ってきて、出場チームはJ1の日程が他チームとまったく変わってくる。出場する神戸、広島、FC町田ゼルビアガンバ大阪は、周囲が2、3試合する期間に4、5試合こなさないといけなくなる。そういうチームが絡んでくると、優勝争いは本当に最後まで分からくなるんじゃないかと思うね。もしもACLに出ない柏レイソルがケガ人続出などなく、今のようなコンディションでいられれば、もしかしたら、そのまま突っ走る可能性もある」

――同じ状況にある鹿島アントラーズは、どうでしょう。

大住「ACLがないから、チャンスだと思うよ」

後藤「春も秋もACLがないなんてズルいよ、って言われちゃいそう」

大住「そう考えると、春にACLを戦ったヴィッセル神戸が今のポジションにいるのはすごいことだよね」

後藤「でも神戸は、準々決勝進出以降が集中開催されたサウジアラビアに行っていないから」

大住「そうだ、それが大きかったのかな」

■連戦を経て「良くなった」川崎

後藤「川崎フロンターレはサウジアラビアに行ったおかげで、暑い6月末に連戦をこなすことになって大変だったじゃない」

大住「そうだね。でも、川崎はあの連戦を経て良くなった感じがするよ。それまではチームとして、どこかモタモタする印象があったけど、変わったと思う」

――浦和レッズもクラブ・ワールドカップに出場するための連戦消化を、うまく乗り切ったように思います。

大住「消化すべき試合はまだ残っているよ。今月の23日と27日に試合がある。他チームは試合がないこの1週間の連戦は、今週末の再開初戦であるFC東京戦(3-2でFC東京の勝利)と合わせて注目ポイントだよね。もしも浦和の選手全員がクラブ・ワールドカップで感じたことを活かして毎日の練習で伸びていて、この3試合で勝点を6あるいは7と積み重ねたら、一気に首位に迫ってくるわけだからね」

後藤「クラブ・ワールドカップに出ている間にもっと離されるかと思ったら、上位が足踏みして、そうはならなかったからね」

大住「そうなんだよ。ゴチャゴチャな状況だからね。…だけど浦和には、あまり大きな期待を抱くのは難しいかなあ…」

いま一番読まれている記事を読む