(21日、第107回全国高校野球選手権宮崎大会準々決勝 日南学園14―4宮崎南)  第1シードの日南学園に正面からぶつか…

(21日、第107回全国高校野球選手権宮崎大会準々決勝 日南学園14―4宮崎南) 

 第1シードの日南学園に正面からぶつかり、敗れた直後の三塁側ベンチ前。宮崎南の黒木佳祐選手(3年)は、泣き崩れて立ち上がれなくなった落合遥希主将(3年)のベルトを握って抱き起こした。2人が「ダブルキャプテン」としてチームをまとめ、甲子園をめざした今夏の快進撃は、8強で終わった。

 初戦で敗れた昨夏の大会後、新チームは阪神甲子園球場へ行き、開幕戦を見て成長を誓った。課題にしたのは初回の攻撃。1、2、3番打者が出塁して得点し、流れをつかむことを意識した練習を繰り返してきた。

 その努力は今大会に結実する。初戦からの3試合はいずれも初回に得点。この日も1死から黒木選手が外角球を右前へ運んで二盗を決め、3番・関谷幸志郎選手(3年)の適時二塁打で先取点を奪った。

 だが直後の二回に大量失点。五、六回に計3点かえして粘ったが、及ばなかった。少し落ち着いたら、落合主将に伝えたい。「よくやった。あいつに引っ張ってもらったチーム。胸をはってほしい」と。(奥正光)