『部活生の強さひきだすプロジェクトRiseUp』Supported by 明治プロビオヨーグルトR-1は、憧れのアスリー…

『部活生の強さひきだすプロジェクトRiseUp』Supported by 明治プロビオヨーグルトR-1は、憧れのアスリートや元トップアスリートが全国の部活動クラブを訪ね、技術指導や金言によって選手のポテンシャルを伸ばそうという応援事業だ。
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8回目の特別ゲストは五輪メダリストの渡辺勇大選手と松友美佐紀選手だ。
渡辺選手は、2018年に全英オープン混合ダブルスでの初優勝を皮切りに数々のタイトルを獲得。2021年東京五輪混合ダブルス、2024年パリ五輪混合ダブルスで銅メダルを勝ち取り日本史上初の2大会連続でのメダルを獲得する。松友選手は、高校時代はインターハイ3冠(シングルス、ダブルス、団体)を達成。2014年にはヨネックスオープンジャパン女子ダブルスで日本人初の優勝。2016年リオデジャネイロ五輪では見事に女子ダブルス金メダルという結果を残し日本バドミントン史上初の快挙を成し遂げるなど、数々の金字塔を打ち立ててきたメダリストである2人を講師に招き、全国でも有数のバドミントン強豪校でもあり、今夏、開催されるインターハイに千葉県代表として臨む西武台千葉高校(千葉県野田市)にサプライズ訪問し特別レッスンを行った。

暑さが増す6月下旬の午後。西武台千葉高校の教室で株式会社 明治の管理栄養士・田中麻依子さんによる栄養講座が行われた。バドミントン部、ソフトテニス部、バスケットボール部、卓球部、陸上部、柔道部の生徒約140名が参加するなか、スペシャルゲストの渡辺選手と松友選手が登場すると生徒たちの驚きと「キャー!」という興奮の声や割れんばかりの拍手が沸き上がった。
オープニングで松友選手が「高校時代に栄養面を教えてくれることは貴重なことで私も、もっと早く知れたらと思うことがたくさんあります。今日は一緒に学び考えていけたらと思います。今日はよろしくお願いします」と挨拶。そして渡辺選手は「今日は楽しみながら、僕自身も勉強させてもらえたらと思っています」と続けた。

まず田中さんは食事の重要性を、いつ頃意識したのか2人に尋ねる。松友選手は「高校時代は、寮母さんが食事を準備してくれていたので意識することはなく“食べなければいけない”と漠然としか考えていませんでした。練習で追い込み、水分などしか喉を通らなかった時期もあり、数日経つと体調が悪くケガも増えたことで体をつくる上で食事の大切に気づきました」と言う。また渡辺選手は「中学から6年間、寮生活をしていて意識していなかった。社会人となり海外遠征が増え、体重が落ちることがあり、食事の量を意識して体重を落とさないことに注意をしています」とコメントした。
カラダづくりの土台は栄養と休養にある。食事を疎かにせず、ベースとなる土台をしっかりすることで強度の高い練習ができるようになり、そしてメンタルをも養い、ベストパフォーマンスアップにつながっていくのだ。
「夢や目標達成のために食べることはトレーニングの1つだという思いをもって、渡辺選手や松友選手のように、今日をきっかけに強化していただければと思っています」と田中さんは食事の重要性を訴えた。
次に激しい運動をする競技者は免疫機能が低下し風邪に罹りやすいと知られており、体調管理が重要となるのだが、田中さんは「日々の練習の中で力を発揮し結果を出すためにも、食事に特化して言えばビタミンCとビタミンA、乳酸菌、たんぱく質を効果的に摂ることで風邪に負けないカラダづくりをする」ことを提言。生徒らは真剣な表情でメモを書き込んでいた。
また、ケガなく競技力を高めるための5大栄養素(炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質、ミネラル、ビタミン)がエネルギーやカラダづくり、コンディショニングの材料になっていることを挙げ、簡単に栄養バランスの優れた食事の実践ができる「栄養フルコース型」の食事を推奨。①主食②おかず③野菜④果物⑤乳製品を満遍なく摂ることがアスリートの食事に大切になることを、スライドを使って示した。
最後に田中さんが西武台千葉高校の生徒に次のメッセージを届けた。
「You are what you eat!(あなたは、あなたが食べたものからできています)食事は練習と同じで積み重ねることで力になります。1日3食、4食と食べていくと1年で1000回以上にもなります。目標達成のためには日々の取り組みから食事を意欲的に取り組むことで、皆さんのプラスになると思っています」

受講した生徒は「食事での栄養が体力につながりパフォーマンスが上がることを知ることができました」、「朝ご飯に付け足したいものができました」、「補食としてプロテインを取り入れたい」などの感想を述べるなど、夢に向かって邁進する高校生アスリートにとって有意義な講座となった。

そして、男子バトミントン部、女子バトミントン部に向けた渡辺選手と松友選手の特別レッスンが体育館で行われた。
30名の部員は6つのコートでウオーミングアップを実施し、体に熱や刺激を入れて準備を整えたところに2人のメダリストが登場。整列した部員たちは「今日はよろしくお願いします!」と元気な声で挨拶をし練習がスタートした。
渡辺選手は男子部員の2対2での打ち合いを見守る中で「今のはミスをしてはいけない球。ハードルをちょっとだけ高くしよう。そうすると意識も足の運び方も変わるし大きなミスも減っていく。もう1回やってみよう」と声を掛ける。
また松友選手は女子部員に「みんな、意識が高い」と驚いた様子で話すと「緩急、高さ、左右の3つのポイント」を意識することを助言する。
部員同士の打ち合いが終わるとワンポイントアドバイスに移る。渡辺選手は「ミスをしない意識、諦めずに拾いにいくことを意識して」と言うと、さらに「練習のための練習ではなく、練習をどれだけ試合に近い状況にもっていけるかが大事になる」と常に高い意識を持ってプレーすることを伝えると選手たちはうなずき、あらためて表情を引き締めた。
そして松友選手は「皆さん、上手です」と、鋭いショットが決まれば選手とハイタッチをする場面もあった。また技術指導も忘れず「体がラケットから外れている。グリップを支点に自分の体の前で振るようにしよう」と、正しいラケットワークについて説いた。
ここで両メダリストがコートに入って部員と共にプレー。渡辺選手は男子部員と2対1のアタック&レシーブのメニューを実施。2人の男子部員の連続した攻撃的ショットを受けても、相手の嫌がるポイントへ配球。多彩なショットを軸に緩急で前後左右に揺さぶりミスを誘う。一方の松友選手は女子部員と共に2対2のフリー練習を行い、気になる点があれば、一度、プレーを止め身振り手振りを交えながらアドバイスを送っていた。


特別レッスンの最後には渡辺選手&松友選手との7点マッチの試合が実施された。西武台千葉高校は第78回千葉県高等学校総合体育大会において男女とも団体戦、ダブルス、シングルスと三冠に輝いた強豪校だ。
1本目の女子ダブルスを7-0で破ると、2本目の男子ダブルスは先にマッチポイントを奪われる状況になったが、『最後まで諦めない姿勢』をコートで体現。運動量とギアを一段上げて速いスピードでプレーする。「こうした場面で、これまでの経験が生きてくる」と8-6の逆転勝ちを収めると会場からは大きな拍手が起こった。続く3本目の男子ダブルスを7-3で勝ち、ラストマッチとなった4本目の女子ダブルスは3点のハンデをものともせず7-4という結果に終わった。選手たちにとっては常にトップを追い求めてきたアスリートの力を間近で感じることのできた貴重な体験となったことは間違いない。

濃密なレッスンが終わると、世界を相手に戦ってきた2人から次の金言が送られた。
「いきなり強くなることはないので、毎日、限られた時間の中で成長していけるように取り組んでいってくれたらうれしいですし、今日の時間が何かのきっかけに広がっていってくれたら嬉しいです」(松友選手)。
「トップの選手と打ち合えたことを思い出にも残して欲しいですし、自分たちが成長し大人になった時に、良いお手本になれるよう頑張って欲しいと思います。僕たちがいなくても練習のための練習ではなく、試合に近い状態でできるように頑張ってください」(渡辺選手)。
最後に選手からの質問があり、「試合などの大舞台で力を発揮するための心の持ち方を教えて欲しい」と尋ねられると、松友選手は「試合は練習でやってきたことしかでません。どれだけ本番に向けて毎日の積み重ねや準備ができるかが一番大事になります。本番に向けて緊張はしますが、それは取り組んだ証です。そこは自分で超えなければいけないし、準備が大事なので毎日を大切にし、本番で良いプレー出せるよう頑張ってください」とエールを送ると、渡辺選手は「どれだけ試合の(雰囲気に)近づいてできるか。プレッシャーもあると思いますが、それを日々の練習に持ち込み積み上げられるかだと思います。頑張ってください」と柔和な笑顔で答えた。
その後、選手を代表し、キャプテンの田中ひよ莉さんが「本日はご指導していただきありがとうございました。プレーや言葉で伝えてくださったことを練習やこれからの人生に生かし、インターハイに向け、何があっても練習で諦めないこと、試合当日も最後まで諦めないプレーを色々な人に見てもらえるように頑張ります。おふたりのご活躍を期待しています。ありがとうございました」と多岐にわたるアドバイスに謝辞を述べた。
特別レッスンを終え田中さんは「憧れていた選手が来てくれてビックリしました。まさか会えると思っていなかったので幸せな時間でした」と興奮冷めやらぬ口調で話すと「どんな時も諦めない、言い訳を作らない、それを常に自分の中で言い聞かせて、自分が実践してチーム全体で意識していくことで強いチームが作れると思っています」と、この日、学んだことを生かし、今夏のインターハイに挑んでいく構えだ。
渡辺選手は「部活動は人間力やコミュニケーションにフォーカスしています。僕自身も部活動を経て五輪を経験しているのでかけがえないものですし、どんどん挑戦をして選択肢や幅を広げて欲しいですね」と語り、松友選手は「高校時代は今までも思い出せるほど濃い時間だと思います。毎日、全力で取り組める時間は貴重。そこから得られるのは宝箱のようなものです。毎日を大切に過ごして欲しいと思っています」と話している。

8回目となった『部活生の強さひきだすプロジェクトRiseUp』。一流のアスリートになるためには、日々の練習を積み重ねることやメンタル、そして栄養管理を含めたカラダづくりが欠かせないことが渡辺選手と松友選手から伝授された。スポーツ選手にとって高校生年代が非常に大切な時期だと言われる。このプロジェクトが西武台千葉高校の『強さ』をひきだす、きっかけになったはずだ。
次回はどんなアスリートが、どの学校やクラブを訪れのかに注目だ。

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