(20日、第107回全国高校野球選手権秋田大会準決勝、鹿角4―2秋田商) 同点に追い付いた四回表。前打者が申告敬遠され…

 (20日、第107回全国高校野球選手権秋田大会準決勝、鹿角4―2秋田商)

 同点に追い付いた四回表。前打者が申告敬遠され、勝ち越しのかかる1死一、三塁の好機で、栗山翔力選手(3年)に打順が回ってきた。

 2球目、高めの外角直球を迷いなく振り切った。「切れるな、切れるな」。舞い上がった打球は、栗山選手の願いが通じるように右翼線に落ち、勝ち越しの適時二塁打。塁上でベンチに向かって拳を突き上げた。

 適時打を打てた理由は二つ。「直球で押してくる」という読みが当たったこと。そして、何よりもここ一番で、練習で鍛えてきた思い切りの良いスイングができたことだ。

 昨秋の県大会では、スタメンから外れた。試合に出るため、冬に鍛えたのがバッティングだった。新しくできた室内練習場で、試合さながらの速い球を投げてもらい、とにかく打ち込んだ。

 1打席目も、初球の直球をはじき返し、先制されたチームを鼓舞した。

 3校が統合し、創部2年目で初の決勝進出。昨夏は背番号1を背負っていた。総力戦の決勝は投手としての出番も予想される。「甲子園で勝利」の夢に向け、投打での活躍を誓う。(福留庸友)