<第107回全国高校野球選手権鹿児島大会:鹿児島工10-7鹿児島玉龍 >◇19日◇3回戦◇平和リース球場 先手を取ったの…

<第107回全国高校野球選手権鹿児島大会:鹿児島工10-7鹿児島玉龍 >◇19日◇3回戦◇平和リース球場

 先手を取ったのは鹿児島玉龍。1回裏、二死から四球を1つはさんで4安打を集中し、5番・永峯 拓人(2年)の左越え二塁打、7番・長井 蒼人(2年)の右前適時打で3点を先取した。3回には永峯がソロ本塁打を放ち4点目。序盤は完全に鹿児島玉龍ペースだった。

 2回戦・鹿児島戦は5点のリードを同点に追いつかれて、タイブレークの延長12回で辛勝。この日は4点ビハインドからのスタートとなった鹿児島工だったが「全員、絶対にあきらめず、勝つ気持ち満々だった」と中村 武尊主将(3年)は言う。4回表一死から中村主将が反撃の口火を切るソロアーチを放つ。

 カウント1ボール1ストライクからの3球目。「低目のボールには目付ができていた。そこから浮かび上がってくるボールだったので、思い切りすくい上げた」打球は高々と舞い上がって左翼席に消えた。これをきっかけに鹿児島工打線が息を吹き返す。5回は3連続四球で無死満塁と絶好機を作ると2番・樋口 誠磨(3年)、3番・小林 虎徹(3年)の連続適時打、4番・中村主将が押出し四球を選び、瞬く間に同点に追いついた。5番・不笠 宗太郎(3年)、6番・三浦 杏仁(3年)、7番・平 碧斗(2年)、代打・今吉 瑠生(2年)で4連続適時打を放つなど、この回打者13人で8得点を挙げて試合をひっくり返した。

 鹿児島工は8回にも追加点を挙げた。鹿児島玉龍も粘りを見せて、6回に1点、9回裏も2点を返したが、反撃もここまでだった。

 「不笠を出さずに勝てれば良かったが、そう簡単にはいかないですね」と永山正利監督は苦笑する。鹿児島戦はサヨナラ負けのピンチをエース不笠177球の力投でモノにし、この日は4点ビハインドを中村主将のソロをきっかけに逆転勝ち。「崩れそうだけど、そう簡単に崩れない」(永山監督)粘り強さを発揮して8強に勝ち上がった。苦しい試合が続きながらも、投の不笠、打の中村、投打の主軸が要所で良い仕事をして勝利しているように見えるが「自分ら以外の選手が成長して頼れるようになった」(中村主将)のも見逃せない。リードオフマンの堂園玄、3番・小林、6番・三浦、3年生が力強を発揮し「2人だけじゃない」チーム力を発揮しつつある。

 次戦の相手は強豪・鹿児島実。大きな壁だが中村主将は「昨年は鹿児島城西にコールド負けし悔しい想いをした。自分が打って流れを作り、強豪・私学に勝ちたい!」と強気に目標を語っていた。