栄えある式典でショッキングなジョークを受けた大谷(C)Getty Images 当人にとっては皮肉の効いたブラックジョー…

栄えある式典でショッキングなジョークを受けた大谷(C)Getty Images

 当人にとっては皮肉の効いたブラックジョークだったのかもしれない。ただ、その内容は洒落では済まないものだった。

【動画】「最高に可愛くて癒されました」泳ぐデコピンの実際の様子

 現地時間7月16日、米スポーツ専門局『ESPN』は、「米スポーツ界のアカデミー賞」とも称される年間表彰式「ESPY賞」を開催。ロサンゼルスのドルビーシアターで行われた今年も、野球界では大谷翔平が、「ベストMLB選手」として5年連続で選出された。

 そんな栄えある式典での一幕が波紋を呼んだ。司会を務めた人気スタンダップコメディアンであるシェーン・ギリス氏が、ゲストを“ネタ”に次々とジョークを炸裂。場内は笑う人もいた一方で、明らかに不快と感じ、ブーイングを浴びせる人も大勢いたという。

 かく言う二刀流スターも“標的”となった。式典を欠席した大谷の名前を読み上げたギリス氏は、「今夜、ショウヘイ・オオタニはここに来られませんでした。まぁ、あの通訳が彼がここに来ると賭けてなかったことを願うよ。とにかくショウヘイは一世代に一度の才能だ。投手、打者、そして……ブックメーカーとしてもね(笑)。彼が達成したことを成し遂げた人間は他に誰もない」と揶揄。元通訳で、自身から総額1700万ドル(約25億2000万円)近くもの大金を不正盗用した水原一平受刑者とのスキャンダルを大いにいじったのである。

 世界的なスーパースターが生んだ関心事を絡めたブラックジョークはたしかに一部の笑いは誘った。しかし、他でもない大谷が「悲しく、ショックに感じている」と漏らしたこともある事件だけに、球界関係者やファンが顔をしかめたのは想像に難くない。

 ただ、この日のギリス氏が飛ばしたジョークはとにかく辛口だった。女子プロバスケットのインディアナ・フィーバーに所属しているスーパースターのケイトリン・クラークを紹介する際には、「彼女がWNBAを引退したら、ワッフルハウスで働くことになるだろう。彼女が一番好きなこと――黒人女性と殴り合いを続けるためにね」と、差別的なジョークを飛ばしもした。

 ゆえに品位に欠けると視聴者から批判の声が殺到。国際的なネットワークを誇る大手局で放映された失態ということもあって、国内外のメディアからもひんしゅくを買っている。英紙『Daily Mail』は「ギリスのジョークは一部の国の通訳が翻訳を拒否したほどだった」と指摘。「式典に参加した一部のセレブたちは気の利いたユーモアに魅了され、大笑いした人もいたが、その他大勢の人たちの表情は強張り、不快そのものだった」と断じた。

 また、かつての“身内”からも今回の式典内容は酷評されている。元ESPN記者のサラ・スペイン氏は自身のXで「彼は『WNBAなんて誰も知らない』とか、黒人女性を何度も侮辱する陳腐な発言ばかりしていた。本当に最低だった」と糾弾した。

 大谷をはじめとするスターに対する度を過ぎたジョークによってスポーツ・ファンの反感を買ったギリス氏。米紙『New York Post』によれば、表彰式を主催した『ESPN』の幹部は「ギリスのネタに対する反応を一切心配していない」という。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】米ESPY賞司会が飛ばした大谷翔平への“水原一平いじり”が波紋 NY紙も「不快」と断言「恥知らずな発言をなぜ許す?」

【関連記事】「史上最高が軽く使われすぎ」米伝説名手の“大谷翔平評”が波紋 二刀流の歴史的価値を巡って議論百出「ジャッジを有名にしたのはオオタニだ」

【関連記事】ベッツに「一体何が起こっているのか?」指摘された“らしくない”数字 前半戦で最も期待外れだった選手のひとり…米メディア選出