(19日、全国高校野球選手権石川大会3回戦 星稜9―5金沢龍谷) 一回裏、金沢龍谷・長谷川快生選手(3年)の左越え3点…

 (19日、全国高校野球選手権石川大会3回戦 星稜9―5金沢龍谷)

 一回裏、金沢龍谷・長谷川快生選手(3年)の左越え3点本塁打が飛び出した。応援団長の粕谷唯登さん(3年)は「まじか。おー!」と声を上げ、両手に持った大太鼓のばちを高く掲げた。

 春まで二塁手のレギュラーだったが、3月末に遠征先の大阪府で、練習中の不慮の事故で左足の脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)を折る大けがを負った。地元の愛知県で手術を受けた。約1カ月の入院に、「また歩けるかどうか分からず、不安でした」と振り返る。

 困難な状況の中、チームメートが支えてくれた。多くの仲間が石川から見舞いに訪れ、「俺らが支えるから大丈夫」という言葉に、「本当にあたたかくて、泣きました」と話す。

 退院後、チームに合流しリハビリに励んだが、医師から「出場は難しい」と伝えられた。監督に6月、「チームのため裏方に回る」と申し出た。スタンドからチームを支える決断をした。

 太鼓で応援して3試合目。「支えてくれた仲間の勢いを後押ししたい」とばちを握り続けた。

 試合は三回、星稜が打者一巡の攻撃で逆転。金沢龍谷の反撃は及ばなかった。終了後、「最後までいい試合を見せてくれた」と話し、仲間と抱き合った。(砂山風磨)