(19日、第107回全国高校野球選手権兵庫大会4回戦 神戸弘陵3―4関西学院) 神戸弘陵の間嶋作太投手(3年)は、今大…

 (19日、第107回全国高校野球選手権兵庫大会4回戦 神戸弘陵3―4関西学院)

 神戸弘陵の間嶋作太投手(3年)は、今大会が始まってから背番号19を手に入れた。公式戦で初めて先発し、サヨナラ負けの瞬間までマウンドを譲らなかった。

 1点リードの二回裏、関西学院打線に3連打を浴びるなど2点を失った。だが、「スライダーが思い通りに決まった。調子は悪くなかった」と緩急を使った投球で、三回以降は相手打線を封じていった。

 八回に同点に追いつかれ、迎えた九回裏。先頭打者に安打を打たれた。続く打者の犠打に、味方の守備が乱れ、一塁走者の生還を許した。「信じられなかった」。三塁線近くで両ひざに手をついたまま、しばらく動けなかった。

 今春に右ひざを手術したが、懸命なリハビリを続け、最後の夏のメンバーに滑り込んだ。前日の練習前に先発を告げられると、相手校の打者を研究し、イメージを膨らませてきた。

 卒業後は就職する予定で、野球は一区切りだ。試合後は悔し涙をみせつつ、顔を上げた。「粘りきれなかったけど、最後までマウンドを守れたので、やりきれた気持ちです」(根本快)