(19日、第107回全国高校野球選手権愛知大会4回戦 杜若1―0明和) 「変化球でタイミングをずらし、打たせて取る」。…
(19日、第107回全国高校野球選手権愛知大会4回戦 杜若1―0明和)
「変化球でタイミングをずらし、打たせて取る」。そんな戦略を胸に、シードの杜若に挑んだ明和のエース海老寛矢投手(3年)。「チームは守備が堅くて安定している」と、バックを信頼し、内角を攻めた。
五回、相手の先頭打者に死球を与え、犠打と適時二塁打で失点。後続を抑え、粘りの投球を続けた。七回の攻撃では、左前安打で出塁し、犠打で二塁まで進んだものの後続が断たれた。
1点差のまま迎えた最終回。2死走者なしの場面で打席が回ってきた。自分が与えた死球から失点につながってしまった――。その悔しさをはね返し、なんとか塁に出ようとバットを振ったが、詰まって遊ゴロに。「これで終わってしまうのか」と全力で一塁に走ったが届かなかった。
「公立でも私立に勝てるということを見せたかった」。試合後、そう語った海老投手。「しっかり守ってくれるから、打たせて取るという投球ができました」。真っ赤な目で仲間への感謝の言葉を語った。(岩尾真宏)