(19日、第107回全国高校野球選手権福岡大会5回戦 西日本短大付2―1福岡大若葉) 0―2で迎えた八回裏1死一塁。打…

 (19日、第107回全国高校野球選手権福岡大会5回戦 西日本短大付2―1福岡大若葉)

 0―2で迎えた八回裏1死一塁。打席に立った福岡大若葉の井上幸輝投手(3年)は「絶対、ここで1点返す」と意気込んだ。直球を振り抜いて安打を放ち、出塁。チャンスを広げるとチームはその後、連打で1点を返した。

 この回の表の守り。粘りの投球を続けていた1年生左腕、浦野慶臣投手が先頭打者に安打を打たれたところでマウンドに上がった。

 「ここは抑える」。だが、犠打で1死を取った後、相手の4番打者に勝負球のスライダーをとらえられた。適時二塁打となり、痛恨の失点。この2点目が勝負の分かれ目となった。

 2019年創部だが、昨夏は4強入り。新チームへの期待は高かったが、昨秋と今春はともに2回戦敗退と結果を出せなかった。だが、今大会は4回戦でシード校の東海大福岡に8―7で競り勝ち、上り調子で迎えた試合だった。

 この日戦った西日本短大付は昨夏と今春に甲子園の土を踏んだ強豪。ただ、九回も走者がかえれば逆転サヨナラ勝ちという展開にまで持ち込んだ。

 結果は悔しい。それでも、浦野投手をはじめ後輩たちが自分たちの思いを継いでくれる、と強く思う。

 「自分たちが踏めなかった甲子園の土を、後輩が踏んでくれると信じています」(山本達洋)