プロ野球・阪神タイガースが、独走状態のセ・リーグ首位で前半戦を折り返そうとしています。今シーズンから指揮をとる藤川球児…
プロ野球・阪神タイガースが、独走状態のセ・リーグ首位で前半戦を折り返そうとしています。今シーズンから指揮をとる藤川球児監督と、2023年にチームを日本一へと導いた前任の岡田彰布監督。2年ぶりに番記者を務める大坂尚子記者が、両監督の違いと共通点、そして打撃陣の好調の要因について、動画で解説しました。そのエッセンスを文章で紹介します。
――森下翔太選手、佐藤輝明選手が本格的に覚醒しましたね。
背景として一つ考えられるのが、岡田監督と藤川監督の「出身」の違いです。岡田監督は野手出身で、自身も大打者。若手の佐藤（輝）選手と森下選手に対して、「こうして欲しい」とマスコミを通じて言っていました。ただ、藤川監督は投手出身というのもあって、あまり野手には細かい口出しをしていないんじゃないかな、というのがあります。2人とも性格的に「今どきの若者」という感じなので、のびのびできているんじゃないかなと思います。
――藤川監督と岡田監督の取材対応に違いはありますか？
結構ありますね。岡田監督はちょっと主語がいつも少ないのですが、割とはっきり言うタイプ。記者としては、主語を間違えないで読み解くのは大変でしたが、「ここはこうだ」とはっきり言ってくれたので分かりやすかったです。一方、藤川監督は逆にあまり言わないタイプ。「それは戦術面のことなので」とオブラートに包まれたりとか、かわされたりして、なかなか本音を聞き出せないっていうのが、少し記者として苦労しているところです。
――藤川監督と岡田監督の違いで、印象的だったことはありますか？
（藤川監督の）柔軟性を感じたのが、佐藤輝明選手をサードに固定せず、外野で起用した時ですね。キャンプの時から複数ポジション制というのは言っていたので、そこまで驚きもなかったし、選手の中でも「与えられたところでやるだけ」という感じだったので、違和感はなかったのですが、岡田監督は「ポジションを固定した方がやりやすい」と明確に言っていたので、そのあたりは藤川監督のカラーが出たかなと思った場面でした。
