第107回全国高校野球選手権栃木大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)第6日は17日、エイジェックスタジアムなど県内の…

 第107回全国高校野球選手権栃木大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)第6日は17日、エイジェックスタジアムなど県内の3球場で2回戦8試合が行われ、ベスト16が出そろった。シード勢は青藍泰斗、佐野日大、宇都宮工が勝ち上がったが、矢板中央は宇都宮に競り負けた。大会第7日の19日には、エイジェックと宇都宮清原球場の2会場で3回戦4試合が予定されている。

 17日の試合結果は次のとおり。

 ▽2回戦 青藍泰斗10―3宇都宮中央(8回コールド)、宇都宮工9―5真岡、宇都宮商5―3烏山、佐野日大5―0栃木商、宇都宮4―2矢板中央、栃木工3―1宇都宮北、石橋4―1宇都宮短大付、鹿沼商工4―2鹿沼

     ◇

 宇都宮のエースの見目脩介(けんもくしゅうすけ)(3年)が八回まで127球を投げ、矢板中央打線を2得点に抑えた。目指していたロースコアの戦いに持ち込み、シード校に競り勝った。

 「春以降、制球が定まり、飛躍的に成長した」と篠崎淳監督。八回に迎えた1死満塁のピンチにも動じなかった。「厳しく攻めてカウントを悪くするのはダメ。勇気を持ってゾーンに投げ込む」。腹をくくって腕を振り、1失点で切り抜けて、リードを守った。

 中学時代は野手がメインだったが、「同学年に投手がいない」との理由で、入学後から投手に専念したという。「そこからの努力を積み重ねた結果が、ここで出てきた」(篠崎監督)

 ピンチの後の八回裏。「下級生らしく、思い切ってやろう」と打席に立った吉村駿穂(しゅんすい)(2年)が放った右方向への大きな当たりがランニング本塁打となり、貴重な4点目に。見目をもり立てた。

 同校の3回戦進出は2015年以来、10年ぶり。県内有数の進学校でもある。卒業生には東京六大学野球の昨年の秋季リーグと今年の春季リーグでベストナインに選ばれた、東京大4年の中山太陽・外野手もいる。

 勉強と野球の両立について記者に問われると、見目は「日々を全力で過ごす」という自身の心掛けを口にした。「きょうがひとつの山場で、勝てたことは素直にうれしい。だが課題もみえた」と、その目はもう次戦を見据えていた。(高橋淳)