創部1923年、春21回・夏23回(準優勝3度)の出場を誇り、川上哲治・前田智徳・荒木雅博らプロ選手を輩出してきた熊本工…
創部1923年、春21回・夏23回(準優勝3度)の出場を誇り、川上哲治・前田智徳・荒木雅博らプロ選手を輩出してきた熊本工業高校。その伝統と強さの源は、“守備力”にある。
親子2代で入部するケースや、「熊本からプロ野球へ」という夢を抱く球児が絶えないのは、この強い伝統への憧れがあるからだ。
チームの合言葉は、「1イニングで複数失点しない」。そのための基盤となるのが伝統の“ボール回し”。塁間での正確な胸元への送球、走塁を想定したスクエア・挟殺プレーなどを繰り返し徹底している。
田島圭介監督は、「捕球・送球だけでなく、不安定な体勢でも安定した動きを身につけることが重要」と指導し、選手の体幹やバランス力を養成している。加えて、硬式球同等のゴムボールを使ったバウンド数指定練習で感覚を磨きつつ、ケガのリスクも抑制 。これら理論に裏打ちされた反復練習により、「守備の引き出し」が増え、“複数失点を防ぐ”守備力が着実に養われている。
地区大会でも安定した勝ちを重ねた熊本工業は、全国大会でも通用する守備力を誇る。伝統校としての誇りと、未来に向けた進化を両立させた“守備で勝つ”スタイルが、チームを常に高みへ導いている。