■「大観衆」と「大スター」を動員した会長 クラブワールドカップ決勝の前日、ニューヨークのトランプタワーでFIFAのジャン…

■「大観衆」と「大スター」を動員した会長

 クラブワールドカップ決勝の前日、ニューヨークのトランプタワーでFIFAのジャンニ・インファンテーノ会長は語った。

「ドナルド・トランプ大統領も気に入ってくれた」という新設されたトロフィーが置かれている。

 会長の後ろには、アレサンドロ・デル・ピエロ、カカ、ロベルト・バッジョ、ロナウド、フリスト・ストイチコフ、エステバン・カンビアッソといった6人のFIFAレジェンドたちが並んでいる。

 大五郎カットと抜群の決定力で日韓ワールドカップの主役となった元祖ロナウドは、一時期よりは痩せたものの、福々しい笑顔を浮かべ、1998年のフランス大会でポジション争いをしたバッジョとデルピエロは、集合写真の際、イケメンからイケオジになった貴公子カカを間に挟んだ。
  油断をすると、カンビアッソとインファンテーノ会長を間違えそうになったものの、ヨハン・クライフの薫陶を受けたワールドカップ得点王のストイチコフも含め、豪華すぎるレジェンド6人と会長、そしてトランプ大統領もお気に入りのトロフィーを1枚の写真に収めることができた。

 プレミアリーグのようにホームゲームがない大会で、1試合当たり約4万人観客を動員したクラブ・ワールドカップは、大成功に終わったと会長は力説する。続けて、「世界クラブサッカーの黄金時代が始まった」と高らかに宣言しながら、大会には168か国からファンがやってきて、1試合平均3300万ドルの収益があったと付け加えた。

 さらに、賞金総額10億ドルという具体的な数字を示し、これが出場クラブの財政にとって、いかに有益であるかにも言及した。

■酷暑の「北中米W杯」開催は大丈夫か

 酷暑が非難されたこの大会だが、選手の健康を考えて改善すべき点はあるとしながらも、暑さそのものは世界的な問題であるとも訴えた。

 確かに、この暑さは真剣に対処しなければいけない問題だろう。1994年のアメリカ・ワールドカップでも昼間に試合がおこなわれたが、気候変動の影響で30年前より、はるかに暑くなっている。

 ニュージャージーを例にとれば、15時から16時という最も暑い時間にキックオフ時間が設定されていた。ヨーロッパのテレビ放映の時間に合わせているからそうなってしまうのだろうが、これを今後、どうしていくつもりなのか。

 カタールのような冷房設備のあるスタジアムを作らないと、サッカー競技において、大きな改善は望めないと思うのだが…。

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