(16日、第107回全国高校野球選手権山梨大会2回戦 帝京三9―0白根) 夏の大会で16年ぶりに初戦突破した白根に立ち…

 (16日、第107回全国高校野球選手権山梨大会2回戦 帝京三9―0白根)

 夏の大会で16年ぶりに初戦突破した白根に立ちはだかったのは、またも第2シードの帝京三だった。昨夏の1回戦、0―10で5回コールド負けした相手だ。

 「リベンジを果たしてこい」。5番・一塁手で先発した大木翔馬選手(3年)は卒業生の先輩に励まされ、試合に臨んだ。

 五回の守備、0―6で1死満塁のピンチ。先発のエース佐野諒太朗投手(2年)に代わり、マウンドに上がった。

 ところが、最初の打者への暴投で走者2人が生還。一つのアウトも取れず5球で降板した。10点差によるコールド負けは免れたが、悔しかった。

 3点返さないとコールド負けが決まる七回の攻撃。1死走者なしで打席が回ってきた。外角高めの直球を左前に返した。

 読み通りの球だった。1回戦の甲府商戦で、九回に三塁打を放ち、サヨナラ勝ちにつなげた。「相手は長打を警戒してくるはず」。粘り強さを発揮できた。

 高校最後の夏。1回戦でチーム史に残る白星を勝ち取り、帝京三と昨年より長く戦えたことは大きい。「仲間に感謝したい」。笑顔で語った。(池田拓哉)