(16日、第107回全国高校野球選手権兵庫大会3回戦 滝川1―4伊丹北) 投打の「二刀流」で注目された滝川の新井瑛太選…
(16日、第107回全国高校野球選手権兵庫大会3回戦 滝川1―4伊丹北)
投打の「二刀流」で注目された滝川の新井瑛太選手(3年)の夏が兵庫大会3回戦で終わった。
この日は3番・右翼手で先発出場した。チームは一回に4点を失い、四回1死一、二塁の場面でマウンドへ。連続三振を奪ってピンチを脱し、以降は躍動感あふれるフォームから直球とスライダーを中心に組み立て、相手打線を九回まで無安打に抑え込んだ。
打っても、五回にチーム唯一の適時打となる中前安打を放った。
U18(18歳以下)ワールドカップを目指す日本代表候補強化合宿に招集され、春季県大会にプロ球団のスカウトが複数集まるなど注目を集めていた。
高校入学時は外野手だったが、強肩をかわれて1年秋に投手に転向。2年間で体重を約10キロ増量させ、砂浜で走り込むなどして下半身を鍛えた。球速は10キロ近く上がり、150キロを超えた。
打力も本塁打を放てるパワーがある。「上のレベルで戦いたい。そのために『二刀流』へのこだわりを強く持ってやってきた」
投打で奮闘したが、チームは敗れた。試合後はグラウンドにしゃがみ込み、帽子で顔を覆った。「頭が真っ白になって、自然と涙が出た。期待に応えられず悔しかった」。今後は大学に進学する予定で、「投手、打者の両方でもっと成長したい」と誓った。(岡田健、原晟也)