(16日、第107回全国高校野球選手権宮城大会2回戦 石巻工3―1石巻西) 「石巻対決」に、石巻西の全校生徒が球場へ。…
(16日、第107回全国高校野球選手権宮城大会2回戦 石巻工3―1石巻西)
「石巻対決」に、石巻西の全校生徒が球場へ。吹奏楽の演奏と大太鼓、力強い声援が、春の県大会4強の石巻工との互角の戦いを後押しした。
2点差の九回表。そのまま裏の攻撃を迎えたいところ、石巻西の今野大登投手(3年)は先頭打者を四球で出してしまった。すかさずマウンドに来た桜井拓海二塁手(3年)からかけられた一言は、「足、つりそう」。意外な言葉に、打たせたらいけないな、と切り替えられた。その後、さらに走者を出して2死二、三塁のピンチになったが、最後は外角の直球で三振を奪った。
秋までは左翼手。左の投手がいなかったため、冬から投手になった。チームで取り組んできた5キロの重りを持ちながら300メートルを走るトレーニングや走り込み、スクワットで足腰を鍛えた。
四回途中、1死一、二塁からの登板に「最初は緊張したけど、応援を自分のピッチングに生かせました」。
自責点1の好投。「今までで一番良いピッチングだった」から、涙はなかった。(岸めぐみ)