(16日、第107回全国高校野球選手権大阪大会3回戦 大阪偕星1―0近大泉州) 「追い込まれると弱気になる」のがチームの…
(16日、第107回全国高校野球選手権大阪大会3回戦 大阪偕星1―0近大泉州)
「追い込まれると弱気になる」のがチームの弱点。制球力のある相手投手を打ちあぐね、弱気が顔を出しかねなかった三回表、近大泉州の林謙真(けんしん)主将(3年)は「何としても塁に出る」との思いで打席に入った。
高めに浮いたチェンジアップをとらえ、右翼線への二塁打に。後続は断たれたが、チーム初の長打はムードを上げた。
試合は投手戦になった。杉本新太投手(3年)は四回に1点を失ったものの、緩急をつけた投球で14奪三振。その気迫に応えたいと、林主将は五回と八回にも安打を放ち、仲間を鼓舞した。
敗れたが、「あきらめずに最後までやりきれた」と林主将。この日の試合では、弱気の虫が出なかったことに、みんなの成長を感じた。「もっと一緒に野球がしたかった」。そう話す表情は、すがすがしさにあふれていた。(大蔦幸)