(16日、第107回全国高校野球選手権新潟大会3回戦 日本文理2―6中越) 春の県大会を制し、北信越地区大会でも甲子園…

 (16日、第107回全国高校野球選手権新潟大会3回戦 日本文理2―6中越)

 春の県大会を制し、北信越地区大会でも甲子園の常連・敦賀気比を破った中越と、県勢最多の夏の甲子園出場12回を誇る日本文理の試合には、開場前から多くの観客がつめかけた。注目の対戦を制したのは試合巧者の中越だった。

 中越は下位打線から始まった三回に先頭打者が四球で出塁すると、平沢謙太(3年)、堤歩力我(同)ら上位打線の3連打で3点を先制し、主導権を握った。

 エース雨木天空(同)はスライダーを中心にコースを突く投球で狙い球を絞らせず、散発4安打に抑えた。初回に二塁打を打たれたが「直球が走っていない」とみると変化球主体の組み立てに切り替える冷静さを見せた。

■「場慣れでは中越が上」

 日本文理は三、四回と先頭打者を出しながら、いずれも併殺を喫するなど好機を生かせなかった。先発の番場晃太郎(同)から小網太陽(同)につなぐ継投策で試合の流れを変えようとしたが、2点を返した直後の八回裏にダメ押しの1点を奪われ、力尽きた。

 鈴木崇監督は「相手が嫌がる打撃をしたかったが、序盤でチャンスの芽を摘んでしまった。場慣れ(試合経験)では中越さんが上だった」と試合を振り返った。(井上潜)