<2025年全国高等学校野球選手権香川大会:観音寺第一8ー6高松工芸>◇12日◇2回戦◇レクザムボールパーク丸亀 春季香…
<2025年全国高等学校野球選手権香川大会:観音寺第一8ー6高松工芸>◇12日◇2回戦◇レクザムボールパーク丸亀
春季香川県大会で準優勝の快進撃を遂げ、今大会では第3シード登場となった高松工芸と、1914年の創部以来、これまで甲子園出場こそないものの安定して県大会上位の常連である観音寺第一による2回戦屈指の好カード。予想に違わず接戦を演じた両校の勝敗を分けたキーマンとなったのは、ショートストップにそびえ立つ190センチ83キロ。観音寺第一の超大型遊撃手・横内 諒平(3年)であった。
「身長は高校に入っても伸び続けています」と本人も驚きの身体成長度を買われ、最上級生から遊撃手を任されるようになった横内。当初は遊撃手の動きを覚えるのに精一杯であったが「基本練習を丁寧にするようになった」と観音寺第一・白川 恵三監督も取り組みを評価する春以降は格段に守備能力が向上。この高松工芸戦でも、遊ゴロに対し細かいステップを踏みながら入り、スナップスローで軽快に処理する場面が数多く見られた。
一方、高校通算7本塁打のうち5本塁打を今年に入ってから量産しているバッティングでは3番打者として5打数3安打1打点。特に2対4とリードされた5回裏無死一塁から一挙4得点の口火を切った中越適時二塁打は、「試合1週間前から置きティーを打ってミートを心掛けた」力感なく的確な技術力と「チームを勢い付かせたい」気持ちが融合した見事な一打である。
さらに8回表には3番手投手としてマウンドに上がった横内は暴投で1点こそ失ったものの「野手としての感覚を失いたくないので」選択したスナップスロー的スリークォーターから最速139キロをマークする才覚も発揮した。
進路については「大学へ進学した後にプロに進みたい」意向を持っている横内。これらの潜在能力が開花した時には「走攻守すべてそろっていて目標にしている」と話す、高校の4年先輩・田中 大貴内野手(国学院大ー三菱重工West)を超える怪物が誕生するかもしれない。