(15日、第107回全国高校野球選手権西東京大会、杉並5―3日野) 中1の夏休み前だった。1週間たっても熱が下がらない。…
(15日、第107回全国高校野球選手権西東京大会、杉並5―3日野)
中1の夏休み前だった。1週間たっても熱が下がらない。日野の小山大陽(3年)は「新型コロナかな」と思った。病院へ行くと、白血病と診断された。
入院し、抗がん剤治療を受けた。「叫ばないといられないほどの苦痛」に耐え、翌春に退院したときには、歩くのが精いっぱいだったという。
だが、夏には野球部の練習に復帰。中3になると、投手として都大会でも活躍した。日野に進んでからは、補食をとったり、スクワットをしたりして、体づくりに励んだ。
そして、背番号「1」を手にして臨んだ夏の大会。1カ月ほど前に悪化した腰痛のため、初戦の出番はなかった。
この日の試合は、八回から登板。「ベストのボールではなかった」というものの、計23球を投げ、得点を許さなかった。「夏のマウンドに立てただけで、うれしかった。楽しく投げられた」=府中市民(岡田昇)