(15日、第107回全国高校野球選手権石川大会2回戦 羽咋4―1鵬学園) 3点差の八回。守る鵬学園はピンチを迎え、マウン…
(15日、第107回全国高校野球選手権石川大会2回戦 羽咋4―1鵬学園)
3点差の八回。守る鵬学園はピンチを迎え、マウンドに内野手が集まった。遊撃手の地海颯真主将(3年)が「ここを抑えて、九回につなげよう」と呼びかける。人さし指を立てて「おう!」と叫んだ中に、双子の弟の天真選手(3年)もいた。
ポジションは、隣り合う二塁。小学3年で一緒に野球を始め、中学に入ってから変わらない定位置だ。この日も二遊間で息の合った連係を見せた。
スタンドでは母の有貴さん(45)が「野球ができるのが、奇跡のように感じる」と2人を見つめた。2人とも約1千グラムで生まれ、医師から「成長に伴って、歩行機能に障害が出る可能性がある」と告げられていたという。毎月大学病院に通い、脇を抱えてもらって歩く訓練に取り組んだ。
小学校に入ると「不思議と走れるようになったんです」と有貴さんは話す。体を動かすのが大好きな少年に育った。
鵬学園は、八回のピンチは切り抜けたものの逆転はならなかった。2人とも野球は高校で一区切り。颯真主将は弟に「ついてきてくれて、ありがとう」。天真選手は兄に「いつもアドバイスをありがとう」と声を掛け合った。(砂山風磨)