(15日、第107回全国高校野球選手権宮崎大会2回戦 日章学園10―0門川) 全力で振り抜いたバットが空を切った直後、…
(15日、第107回全国高校野球選手権宮崎大会2回戦 日章学園10―0門川)
全力で振り抜いたバットが空を切った直後、門川の吉田大斗主将(3年)は夏空を見上げ、わずかにうれしそうな表情を見せた。チームが一つになった「夏」が、空振り三振で終わったというのに……。
「(三振した瞬間は)悔しいと思ったけど、なにか気持ちよかった」
八回裏2死一塁の場面。直前に黒木賢斗捕手(3年)から「今日までやってきた2年半をぶつけよう」と告げられ、「やってやる」と腹を決めて入った打席が、最後になった。
門川の3年生は、吉田主将と黒木捕手、赤木成大投手の3人。3人がチームの中心になり、初戦はサヨナラ勝ちし、2回戦に進んだ。
この日は序盤から失点しても赤木投手が力投。三回から六回まで無失点だった。黒木捕手は六回の守備で、フェンス付近の飛球を好捕し、チームを奮い立たせた。
吉田主将自身はこの日2安打。「『これが3年やぞ』というのを見せられた。(野球は)めちゃめちゃ楽しかったです」
進路はまだ決まっていないが、野球は続けたいと思っている。(奥正光)